集合住宅における電気自動車充電の課題を解決するユアスタンドの「Multi Charging Control」
- On 2020年12月11日
横浜市中区に本社を置くユアスタンド株式会社は2020年12月8日、電気自動車(以下、EV)普及の時代に先がけて、既設の集合住宅の駐車場で、ブレーカーの電気容量を超えず共用部の分電盤から電気を供給し、EVの同時充電を可能にする機能「Multi Charging Control」を開発したと発表しました。
ユアスタンドについて
環境問題や気候変動が深刻化する昨今、世界各国において数十年の間にガソリン車の新車販売を禁止し、EVをはじめとする次世代自動車への移行や、温室効果ガスを実質ゼロにする目標などが掲げられています。日本においても政府が2030年半ばまでにガソリン車の新車販売を禁止することが発表され、今後は電気自動車(EVのほかPHVなど)の増加とともに、充電インフラの不足が予想されています。
そこでユアスタンド株式会社では、「移動をもっとクリーンに」をミッションに掲げ、首都圏を中心にマンションや職場への電気自動車充電スタンドの導入・運用を行っています。
特にEVの充電器運用アプリ「Yourstand」は、EV充電器の予約、お支払い・決済代行、営業時間の設定、放置車両への対応など、今後増加が予測されるEVの充電にまつわる様々な課題にアプローチする、下記のような機能を持っています。
ユアスタンドアプリの機能(利用者)
- 充電利用時間に応じた課金
- EV充電スタンドの予約
- 開始と終了の通知
- 利用明細の確認
- 全ての自動車メーカーに対応した充電サービス
ユアスタンドアプリの機能(施設管理者)
- 営業時間の設定(EV充電器が設置されている場所が、洗車場や来客用駐車場など、他の目的でも使用されている場合、EV充電器が使用可能な時間帯を管理者が設定することが可能)
- 利用明細の確認
- 充電料金の設定
- 来客駐車と充電の統合的な管理
新機能「Multi Charging Control」について
集合住宅で駐車場スペースや電気容量に限度があるため、既設の集合住宅へのEV充電器の設置は1%未満にとどまっているのが現状です。また、EV充電器導入時の補助金の煩雑さや、導入後の運用に関わる受益者負担など、集合住宅におけるEV充電器の導入には多くの課題が存在しています。
この度開発された新機能「Multi Charging Control」では、既設の集合住宅の駐車場で共用部の分電盤から電気を供給した場合でも、ブレーカーの電気容量を超えずに複数のEVを同時に充電することが可能になります。加えて、マンション駐車場の個人区画へのEV充電器設置が可能になったり、様々な充電器を同じシステムで制御できるようになったりするほか、一部自動車メーカーの充電器設置クーポンも利用可能です。
すでに首都圏の複数のマンションでシステムが導入されており、駐車場の平置き・機械式に関わらず、既存の受電設備に大幅な変更を加えることなくマンションでもEVに乗れる環境が提供されています。
サービスの詳細は、ユアスタンド株式会社のホームページをご覧ください。
【参照サイト】YourStand 公式サイト
【参照記事】2030年代にガソリン車新車販売禁止へ。集合住宅における電気自動車(EV)充電の課題をアプリで解決!「Multi Charging Control」機能を追加。