横浜市が先導し創設された「アジア循環型都市宣言制度」、21都市で本格始動
- On 2026年4月3日
横浜市は2026年3月25日、山中竹春市長がバンコクを訪問し、横浜市が主導して創設したアジアの循環型都市への移行を推進する国際枠組み「アジア循環型都市宣言制度(ACCD)」(※1)について、イクレイ日本(※2)およびバンコク都と共同で創設都市を発表したと明らかにしました。創設都市には7か国21都市(総人口約5,300万人)が参画し、同宣言制度が本格始動しました。
また、訪問期間中には、持続可能性に関する国際会議「Sustainability Week Asia」への登壇や、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局次長との会談などを通じて、アジアにおける循環型都市への移行に向けた具体的な取り組みの立ち上げについて発表しました。
(※1)アジア循環型都市宣言制度(Asian Circular Cities Declaration)
アジア地域における循環型都市の推進を目的とした国際的な枠組み。横浜市が発起都市となり、アジア各都市のリーダーとともに設立を提案したことを受け、2025年11月に横浜市主催の国際会議「アジア・スマートシティ会議2025」において、イクレイ日本により創設。横浜市は同会議の場で署名を行い、最初の署名都市となりました。
(※2)イクレイ(持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会)
世界2,500以上の自治体が加盟する国際的な都市ネットワーク。国連における自治体の立場を代表して発信するなど、持続可能な都市・地域の実現に向けた活動を実施。イクレイ日本はその日本事務所として、国内自治体と国際ネットワークをつなぐ役割を担っています。
アジア循環型都市宣言(ACCD)創設都市の発表
横浜市は、イクレイ日本およびバンコク都とともに「ACCD創設都市」を共同発表し、同制度が本格始動したと発表しました。アジア循環型都市宣言 創設都市は、横浜市とバンコク都を含む以下の21都市です。
創設都市の総人口は5,300万人を超えており、これらの都市および今後新たに加わるACCD宣言都市による共同行動を通じて、国際的に大きなインパクトを生み出すことが期待されています。
- 日本:さいたま市、東京都、横浜市
- 韓国:高陽市、ソウル市蘆原区、忠清南道、坡州市
- インドネシア:ジャカルタ首都特別市、バリクパパン市、ボゴール市、マカッサル市
- タイ:バンコク都
- フィリピン:北スリガオ州デル・カルメン市 、ケソン市、セブ市、バギオ市、マカティ市、モンテンルパ市、ボロンガン市
- ベトナム:ダナン市
- マレーシア:セベランプライ市
山中市長はイクレイ日本との連携のもと、2026年9月2日〜4日に横浜市で開催するアジア太平洋循環型都市フォーラム(APCC-Forum)を、ACCD宣言都市が一堂に会し、知見を共有する場として位置づけていく方針を示しました。

山中市長の講演の様子
さらに山中市長は、ACCDの立ち上げを呼びかけた発起都市として、次の3つの共同イニシアティブを提案し、イクレイ日本の賛同を得たとしています。
- アジア地域の特性を踏まえた循環型都市への移行を推進する行動計画「ACCDアクションプラン」の策定
- 各都市の実践事例を共有し政策力の向上につなげる枠組み「アジア循環型都市アクション50(仮称)」の取りまとめ
- アジアの都市の声を国際社会に発信し、多様な主体との連携を促進するための政策提言の策定
また、創設都市の発表にあわせて、山中市長とチャッチャート・バンコク都知事は、アジアにおける循環型都市への移行に向けた両都市の協力関係を一層強化することで合意し、都市間連携に関する覚書を更新しました。

左から山中市長、チャッチャート・バンコク都知事
国際会議への登壇や国際機関との連携を強化
山中市長は今回の訪問にあわせ、国際会議への登壇や国際機関との連携強化を通じて、横浜市の取り組みを広く発信するとともに、今後の協力関係の構築を進めました。
国際会議「Sustainability Week Asia」登壇
まず、国際メディアのエコノミスト・グループが主催し、アジア太平洋地域の企業リーダー・政府関係者・国際機関等が参加する国際会議「Sustainability Week Asia 2026」において、アジア太平洋地域の自治体首長として初めて登壇しました。
グリーン成長をテーマとしたメインパネルディスカッションにおいて、山中市長は、都市が多様なステークホルダーを巻き込みながら、地域全体で環境インパクトを創出する重要性を強調。みなとみらい地区における資源の可視化の取り組みを例に、「廃棄・消費」中心の構造から「循環と価値創出」を軸とした都市への転換を目指す施策を紹介しました。
こうした発信に対し、会議に参加した国際機関や企業関係者からは、アジアを牽引する都市としてのリーダーシップに高い関心が寄せられました。

Sustainability Week Asia 2026におけるパネルディスカッションの様子
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)との連携強化
次に、2027年に横浜で開催予定の「アジア太平洋都市フォーラム(APUF-9)」に向けて、共同主催機関である国連ESCAPのションビ・シャープ事務局次長と会談を実施。若者の意見を反映して策定された公式ロゴを共同発表しました。
同会談において横浜市は、若者1万人が未来の都市を考え、横浜から世界へ声を届けるための交流や学習機会の創出を行う「APUF Voices of the Future」の実施を発表。さらに、横浜市がESCAP協力の下で取りまとめたSDGs進捗報告書「自発的自治体レビュー(VLR)」の公表について報告し、今後の連携強化を確認しました。

左から山中市長、ESCAPのションビ・シャープ事務局次長
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)との連携
続いて、気候変動に関する科学的知見の評価・分析を行う国際機関であるIPCCのウィンストン・チョウ氏(ワーキンググループ2共同議長)との会談が行われました。
山中市長の訪問時、IPCCはバンコクで第64回総会を開催中で、会談では現在策定が進められている「都市と気候変動に関する特別報告書」に関連して、横浜市の知見の共有や協力に対する期待が示されたとしています。

左から山中市長、IPCC ワーキンググループ2共同議長のウィンストン・チョウ氏
国連開発計画(UNDP)バンコク地域ハブ所長との会談
UNDPバンコク地域ハブ所長のベアーテ・トランクマン氏と会談が行われました。会談では、2027年に開催予定の「アジア太平洋都市フォーラム」に向け、環境分野や都市ガバナンス、次世代育成に関する連携強化に加え、「アジア循環型都市宣言制度」の発展に向けた協力について相互に確認したとしています。

左からUNDPバンコク地域ハブ所長のベアーテ・トランクマン氏、山中市長
今後、創設都市や今後の新たなACCD宣言都市の共同行動によって、大きな国際的インパクトを生み出すことが期待されます。Circular Yokohamaでは今後も、横浜市内のサーキュラーエコノミーに関するニュースを追ってまいります。
本件に関するお問い合わせ先
市長のタイ王国での行程全般に関すること
国際局グローバルネットワーク推進課担当課長 谷澤 寿和
TEL:045-671-4889
Sustainability Week Asiaに関すること
国際局グローバルネットワーク推進課グローバル都市戦略推進担当課長 伊藤 恵美
TEL:045-671-4709
ESCAP、UNDPとの連携に関すること
国際局グローバルネットワーク推進課国際技術協力担当課長 横内 宣明
TEL:045-671-4712
【参照記事】「アジア循環型都市宣言制度」が21都市で本格始動しました | 横浜市記者発表資料
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Circular Yokohama Editorial Team
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