無印良品、地域連携で”神奈川の茶畑再建”を目指す「ミルクハーバー 丹沢大山茶」を発売
- On 2023年6月19日
無印良品を展開する株式会社良品計画(以下、良品計画)と神奈川の茶畑再建に取り組む株式会社茶来未(行け、茶来未)は、横浜銘菓を展開する株式会社ありあけ(以下、ありあけ)の協力のもと、丹沢大山茶をたっぷり練り込んだ「ミルクハーバー 丹沢大山茶」を開発しました。当商品は県内のお茶の生産を取り巻く社会課題の解決を目的としており、2023年6月9日から無印良品神奈川エリア37店舗と、オンラインストア内「諸国良品」にて数量限定で発売します。
生産者の高齢化や茶葉消費量の減少…「お茶」の課題解決を目指して
良品計画では、地域の皆さまとともに地域課題に取り組むことを目指し、2021年9月より地域事業部を設置し、地域の企業や行政と協力してその地域独自の商品開発や地域活性化に努めています。地域事業部の1つである横浜事業部では、活動の一つとして地域産品を横浜エリアの店舗で紹介・販売しています。
神奈川県松田町では、古くからお茶の栽培がおこなわれてきました。香りのよいお茶は昼夜の寒暖差や霧などによって育まれるため、山の斜面や頂上付近での生産が適している一方、山の斜面での重労働に加え、生産者の高齢化・後継者不足などの理由で耕作放棄地が拡大し、里山の荒廃・減少など多くの課題があります。
また、ライフスタイルの変化に伴いお茶の飲み方も変化しています。手軽に購入して携帯できるペットボトル茶が普及・浸透したこともあり、手間をかけてお茶を急須で淹れて飲む人が減り、茶葉自体の消費量が減少したことで、それらを扱う販売店の減少やそれに伴う小規模取引の流通も難しくなっています。
地域と一緒に地域を盛り上げていく活動を行っている無印良品 港南台バーズがプロジェクトを主導し、神奈川県のお茶の再建に取り組む丹沢大山茶の生産者「茶来未」、地元への感謝から地元食材を使ったお菓子の販売や文化の発展への支援を積極的におこなっている「ありあけ」とのコラボレーションが実現しました。耕作放棄地を再生して自然環境のバランスを取り戻す、持続可能な未来へとつながる取り組みとして三者の想いが重なり、「緑茶」の美味しさを感じられる身近なお菓子を目指して開発を行なったといいます。
横浜銘菓「ありあけ」と連携し、神奈川ならではのお茶に合うお菓子を開発
「ミルクハーバー 丹沢大山茶」の商品開発にあたっては、「ミルクハーバー」の美味しさを保ちながら、より緑茶をお客様に感じていただけるように三者で協議を重ねたとのこと。練乳とはちみつを使用したしっとりした生地に、特製の白餡を包んだやさしく香る洋菓子「ミルクハーバー」に、神奈川県産のお茶「丹沢大山茶」をたっぷり練り込んでいます。
パッケージでは、通常のミルクハーバーに描かれている「さいべりあ丸」を、茶畑をイメージした「山」を抜けた先の海に配置。化粧箱のお茶色のラインは熨斗をイメージしており、そのまま贈り物にもなるようデザインされています。
商品に使用した神奈川県松田町寄(やどろき)地域を中心に栽培された「丹沢大山茶」は、2022年9月より横浜市内の一部店舗で販売しており、店舗では、自分で淹れて飲むお茶の良さを知っていただくためのお茶の入れ方教室などのワークショップも実施しています。いずれも数量限定発売ですが、持続可能な活動とすべく、今秋も発売する予定だそうです。
良品計画では、地域密着型の事業モデルを確立するために2021年の9月から国内12地域(現在は地域の区分を変更し10地域)に地域事業部を設置しています。横浜事業部では、2021年5月に神奈川県横浜市と「横浜市と株式会社良品計画による感じ良い暮らしと社会の実現に向けた包括連携協定」を締結し、地域活性化や地域課題解決に寄与する活動を進めています。
これまでも、神奈川県産の規格外果物も活用した焼き菓子や、地元の未利用魚や環境への負荷が地域課題となっているモルト粕を活用したレトルトカレーの開発に携わり、地域とともに新しい商品づくりに取り組んでいます。今後も廃棄ロスの削減や地域資源の活用などを推進することで、地元のステークホルダーの皆さまと共に地域活性の取り組みを続けていく予定とのこと。
Circular Yokohamaでは、今後も地域連携や地域活性化に向けた取り組みを追っていきます。
商品概要
ミルクハーバー 丹沢大山茶
【プレスリリース】6/9(金)神奈川限定 神奈川の丹沢大山茶を使用した「ミルクハーバー」新発売のお知らせ
【参照記事】ミルクハーバー 丹沢大山茶
【関連記事】生産者とも消費者とも「顔が見える関係」を。無印良品 港南台バーズの地域に根差した店舗づくり
金田 悠
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