台湾・国立中山大学による、横浜の脱炭素を学ぶ視察ツアーを実施しました【イベントレポート】
- On 2024年7月29日
2024年7月11日〜12日にかけて、台湾より国立中山大学(以下、中山大学)が横浜市内を訪れ、脱炭素に関する活動の視察ツアーを行いました。
本視察ツアーは、中山大学が主催する同学学生向けのオープンプログラムで、公共事務を専攻する修士課程及び博士課程の学生たち14名と、教員2名が参加しました。
ハーチ株式会社との脱炭素に関する意見交換会
中山大学の学生は、はじめにCircular Yokohamaの活動拠点である「qlaytion gallery」を訪問しました。
ここでは、Circular Yokohamaを運営するハーチ株式会社との「脱炭素に関する意見交換」を実施。
脱炭素先行地域のひとつである横浜市における脱炭素の取り組みや、ハーチ株式会社独自の電力オフセットや植林活動、公益性の高い企業に与えられる国際認証「B Corporation™」取得企業としての脱炭素との向き合い方など、様々な情報を紹介しました。
中山大学の学生からは、「日本特有のカーボンオフセット認証『J-クレジット』とはどのような仕組みなのか」、「Circular Yokohamaが主催する地域住民向けのイベントは、サステナビリティや脱炭素とどのように結びついているのか」など、多様な観点から質問があがりました。
特にデジタルの環境負荷を下げる取り組みである「デジタルサステナビリティ」の取り組みには多くの参加者が関心を寄せました。「デジタル領域における脱炭素には具体的にどのようなアクションが求められているのか」といった質問のほか、「大学との共同研究のテーマとしてみてはどうか」といった提案もなされるなど、活発な意見交換を行うことができました。
意見交換会のほか、YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUMの見学や、地産地消の推進とリユース文化の普及を目指す「横浜リユースびんプロジェクト」から生まれたみかんジュースの試飲を行い、横浜市内の地域循環を見て、触って、体験する時間も設けました。
金沢漁港におけるブルーカーボンに関する取り組み視察
中山大学は翌7月12日、金沢区金沢漁港を訪れ、幸海ヒーローズによるコンブの養殖やブルーカーボンについての視察を行いました。
前半は、海から引き揚げられた生のコンブに触れながら、金沢漁港におけるブルーカーボンの現状や課題、ブルーカーボンによる国内外での経済効果などの紹介が行われました。
後半には、金沢漁港産コンブのしゃぶしゃぶ体験も行いました。コンブを通じたブルーカーボンは、環境にポジティブな影響を与えるだけではなく、収穫後においしく食べることもできるというヒトにとっての喜びも体感できる時間となりました。
開催後記
脱炭素に関する意見交換会の中で、ハーチ株式会社が「B Corporation™(以下、B Corp)」の認証企業であることに言及しました。すると、台湾国内のB Corp認証企業と日本国内の認証企業数が同程度あることに触れつつ、同認証を架け橋として国境を越えて協働できることはないか、といった解像度の高い議論が行われました。参加者におけるB Corpの認知度の高さには大変驚くとともに、その注目度は世界的に広がりを見せているということを実感することができました。
約2時間にわたる意見交換会では話し足りないことばかりでしたが、中山大学の皆さまが我々の取り組みに深い興味を示してくださったことを嬉しく思います。学生の皆さまにとって貴重な学びの時間となったことを願います。
ハーチ株式会社では引き続き、台湾ならびに世界における脱炭素やB Corpの取り組みに目を向けながら、事業活動を通じた脱炭素の推進に、幅広く取り組んでまいります。
【関連記事】こんぶの力で横浜から海を救う。里海イニシアティブが目指す、育てる漁業とは
【関連記事】ハーチ株式会社、公益性の高い企業に与えられる国際認証「B Corporation™」を取得
【参照記事】ゼロカーボンに向けた取り組み|Harch Inc.
室井梨那(Rina Muroi)
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