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ゲームとごみ拾いが生み出すシナジー。「eスポGOMI」が目指す新しい環境保全文化

  • On 2022年5月16日

デジタル化が進む社会で、スマートフォンやパソコンを含むゲーム用機器に囲まれた日常は、もはや特別ではありません。株式会社ゲームエイジ総研 ゲーマーライフスタイル調査の「コロナ自粛期間になって、あなたがゲームをプレイする時間は増えましたか」という質問に対しては、10代から30代2508人の4割以上が、プレイ時間が増加したと回答しています。

また、近年eスポーツ*をオリンピック競技として採用するか否か、といった議論も交錯しており、専門性を持ったプロゲーマーも多く生まれています。

*eスポーツ:「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。(JESU|eスポーツとはより引用)

ゲームプレイヤーの人口が輪をかけて大きくなるなか、コンピューターゲーム(以下、ゲーム)が社会へもたらすポジティブな側面に焦点を当て、ゲームを通じて社会課題の解決に向き合おうと活動している方がいます。それが、横浜市内のオープンイノベーション活性化を目指す有志団体 横濱OneMMで「eスポGOMI」のプロジェクトを展開する福島隆寛(ふくしま・たかひろ)さんです。

「楽しい」と感じる人が多いゲームだからこそ、社会に与える影響も大きい。ならばそれが良い影響であるように、ゲームを通して社会貢献できないだろうか。そんな問いに向き合う福島さんの「eスポGOMI」とは、どのような活動なのでしょうか。

福島隆寛さん

 

eスポーツ×ごみ拾いで社会課題に楽しく向き合う

eスポGOMIは、ごみ拾い活動にスポーツのエッセンスを加えた社会奉仕活動「スポGOMI*」と、ゲームを競技化した「eスポーツ」を組み合わせ、楽しみながらSDGsの達成を目指すソーシャルアクティビティです。

*スポGOMI:ゴミ拾いをスポーツ化した競技で、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ(旧 一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟)が2008年から展開している活動。

福島さんが主催するeスポGOMIは、チーム戦で、前半と後半の2回ごみ拾いを行います。ハーフタイムに大会形式でゲームをプレイし、その結果に応じて後半のごみ拾いを有利に進めるアイテムを獲得できます。例えば、ごみを拾いやすい特別なトング。他にも、ごみ拾いのプロを仲間に迎える、ごみ拾い会場の近くの地理に詳しい人を助っ人に呼ぶ、などユニークな選択肢があります。そして、最終的に拾ったごみの種類や量によって、eスポGOMI全体の勝敗が決まります。

ごみ拾いとゲームを掛け合わせ、子ども同士や家族での参加を促すと、家庭教育や環境教育の一環として機能します。大人にとっても子どもにとっても、自分の住むまちの環境を当たり前のように考える機会を提供し、SDGsが掲げる「持続可能な社会の構築」を目指しているのです。

チームごとにまちを歩き、ごみを集める


 
「もともと私の興味は、環境問題以前に企業の組織課題にありました。組織の課題解決に関わるなかで、たまたま地域課題や社会課題にも取り組む機会があったのです。」

福島さんが地域や社会の課題に触れる活動に、外務省の「対日理解促進交流プログラム」への協力があったそう。eスポGOMIを日本の文化として海外の人々に紹介する活動を行っていたといいます。

それでは、スポーツ+ゲーム+ごみ拾いの三つの要素を掛け合わせた、横浜発の「eスポGOMI」のアイデアを、福島さんはどのようなきっかけで思いついたのでしょうか。

「始まりは、友人のSNSに書き込まれた『ごみ拾いの活動をはじめました』という投稿からでした。それを読んで、『ゲームとごみ拾いを掛け合わせたら面白いのでは?』と思い立ち、すぐさま書き上げた企画書を横濱OneMMへ展開しました。」

そして2021年4月に初めて、象の鼻テラスを拠点とするeスポGOMIのイベントが開催されました。

「面白い!」ひらめきを共有し分かち合う、「楽しい!」体験を

2022年3月までに、一般向けのeスポGOMIを2回開催しているほか、市内の高校ではeスポGOMIを題材としたSDGs教育にも参画するなど、取り組みを広げている福島さん。活動の向かう先には、福島さんが思い描く理想のコミュニティがあるのだそう。

「人が行動を起こす時の動機は様々ですが、私はそこに『楽しい』や『ワクワク』といったポジティブな感情があると考えています。どんなことでも自分が『面白い!』と感じるひらめきを共有して、みんなで『いいね!』と言い合いながらアイデアを育て、それを実行できる場を創りたいのです。そしてそこから、第2、第3と新たなeスポGOMIの活動が誕生したら良いなと思っています。」

抑圧ではなく解放によって人々の心に楽しさを与え、イキイキとした理想的なコミュニティを構築したい。そんな想いを持つ福島さんが創り出すeスポGOMIには、ゲーム好きの人やごみ拾い好きの人、体を動かすのが好きな人など、多様な目的を持った人々が集まるといいます。

「eスポGOMIは、『楽しい』から始まる前向きな社会貢献活動でありたいと思っています。目的意識や価値観の異なる人々が交わるきっかけがあるということは、地域づくりの観点でも貴重な財産となるかもしれません。」

福島さんがそう述べるように、多様な人材の交流は、これまで交わることのなかった異分野の知識や技術の交差点となり、新たなヒトやモノの循環を生み出します。これは、サーキュラーエコノミーを土台とするコミュニティ実現においても欠かせない要素です。

非日常が紡ぐつながりを、日常のコミュニティへ

年齢、職業、そして興味関心も異なる人々がチームを組み、ごみを拾ってゲームで競う。時間を共有する全員がその空間を一様に楽しむためには、いくつかのポイントがあるのだそう。

ごみ拾いでは、スポGOMIの競技ルールに倣い、ごみの量や種類による得点の集計方法に工夫をこらしています。例えば、一番得点の高いごみは、背の低い子どもでも見つけやすいタバコの吸い殻です。このように、競技としてごみ拾いに取り組むことを前提とした工夫が設けられているのです。

子どもから大人まで、協力し合って競技する


 
また、ハーフタイムのゲームでは、落ち物パズルの代表である株式会社セガの「ぷよぷよeスポーツ」をプレイするのだそう。

「1プレイが5分程度ですので、全員にプレイする順番が回ってきます。また、勝敗が決まりそうで決まらないハラハラドキドキのせめぎ合いが面白く、ゲームは大いに盛り上がります。そして盛り上がると『勝ちたい』という気持ちに火が付き、ゲームが得意な方が不得意な方に教えたり、メンバーを応援したり励ましあったりし、チームの結束が一気に高まるという特長もあります。」

ハーフタイムに行われるゲームの様子


 
ごみを拾うだけでは築くことが出来ないより強い絆が、ゲームによって構築されます。そのつながりはまさに、地域のコミュニティ形成の在り方そのものです。

そして、それをさらに高めるのが、スタッフのコミカルなゲーム実況だといいます。

「ゲームを一層楽しむことができるよう、プロのeスポーツ実況者が会場を沸かせます。部屋で一人でプレイしたりホームパーティーで盛り上がったりするのとは異なり、地域のみんなで熱狂する、のめりこむ、という『非日常』を演出しています。」

eスポーツが実現する多様性のある社会

経済産業省によれば、eスポーツの国内市場規模は2022年には91億円にも達するとされており、その注目度と社会的影響の大きさは計り知れません。

「ゲームとSDGsは一見関係が薄い分野のように見えます。しかし、多様な人々を惹きつける魅力を持つゲームを、社会課題を解決するためのツールと捉えて楽しく社会課題解決に取り組むことで、SDGs達成の一助になるかもしれません。」

最近では、手や腕の動き、視覚などに身体的制約がある人でもゲームを楽しむことができるよう、障がい者向けのゲームコントローラーが発売されています。

肢体不自由を抱える人々に向けて設計・開発されたゲーム用コントローラー「Flex Controller」(株式会社HORIより引用)

 

他にも、LGBTQ+に特化したニュースを扱うゲームマガジン 「Gayming Magazine」が配信されるなど、ゲームコミュニティからも社会課題へ取り組む流れが生まれています。

日本では、一般社団法人障がい者e-スポーツ協会が立ち上がり、包括的な取り組みを推進しています。さらに、eスポーツを通じてひとり親世帯を支援したり、不登校の解消を図ったりと、社会課題に立ち向かうさまざまなプロジェクトが生まれています。

「私は、eスポGOMIに初めて参加するきっかけが『ゲームがしたいから』でも良いと思っています。eスポGOMIは、『ゲームを楽しんでいたら知らず知らずのうちに環境問題に取り組んでいた』という気づきを生む仕掛けでもあるからです。関わってくださる方々が環境問題について考えるきっかけになれば嬉しいです。」

海洋ごみ問題の最後の砦はみなとまち

これまで、みなとみらいの海岸通りを中心にごみ拾いを進めてきたeスポGOMI。あるときには、参加者30名が1時間の活動で30キログラムにも及ぶごみを集めたといいます。そのごみには、自転車のハンドルや携帯電話、中にはお札までもが含まれていたそう。

「横浜のまちは、数キロ単位で景観が大きく変わるところが面白いと感じています。落ちているごみの種類を観察すると、そのまちをどのような人々が行き交っているのかを垣間見ることができます。」

横浜在住で、横浜を中心に活動している福島さんは次のように続けます。

「海洋ごみの大半は直接海に捨てられたものではなく、まちに捨てられたごみが風で川などに流され、海にたどりついたものだと言われています。海沿いのまちは、ごみが海洋へ流れ出るのを防ぐための最終バリアです。海沿いのまちでごみ拾いや環境教育を推進することには大きな意義があるはずです。横浜に暮らす人々の環境意識を高め、そこから日本全国に海洋ごみに対する問題意識が広がっていく。少しずつでもそういった影響が波及すると良いと思っています。」

取材に応える福島さん

取材の様子


 
今後は、世界にも活動を拡大してみたい、という展望があるそう。

「スポGOMIの活動はすでに国内のさまざまな場所に広がっていますが、eスポGOMIは横浜発の活動です。これから、横浜以外のまちにもeスポGOMIの取り組みを広げていく予定です。そして近い将来、日本だけではなく世界のまちでも開催したいです。」

最後に、福島さんがeスポGOMIの活動に邁進する目的と原動力について伺いました。

「『楽しさで社会に+(プラス)のインパクトを』。それが私のモットーです。」

取材後記

──コンピューターゲームが私たちに与える影響。

筆者はそう聞くとつい、視力や学力の低下、依存症など、ネガティブな影響を連想してしまいがちでした。しかし、特にコロナ禍で人と人との接触が憚られるなかで、ゲームが多くの人々の充実した暮らしを支えてきた側面は否定できません。

「新しい生活様式」が少しずつ浸透すると同時に、地球の持続可能性に配慮したこれからの社会のあり方を模索する機会が増えています。eスポーツを含むゲームの発展が、今後私たちの暮らしをより豊かにし、かつ「誰一人取り残さない」社会実現の要素になるのかもしれません。

横浜発 eスポGOMIの取り組みによって、ゲームを楽しみながら環境意識を高め、よりイキイキと暮らすことができる。そんな未来へ期待が高まります。

【関連記事】プロジェクト「eスポGOMI」
【参照サイト】JAPAN ESPORTS UNION
【参照サイト】一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ
【参照記事】日本のeスポーツの発展に向けて 〜更なる市場成長、社会的意義の観点から〜
【参照記事】「ゲームが居場所に」 フリースクールにeスポーツコース 引きこもりからの回復目指す
【参照記事】eスポーツを通して様々な社会問題の解決を目指すeスポーツチーム「chouetteGaming」が2月24日に発足
【参照記事】社会問題を解決に導く、ゲーミフィケーション活用事例13選

  • eスポーツ, eスポGOMI, SDGs, アジア, ゲーマー, ゲーム, ゴミ拾い, コンピューターゲーム, サーキュラーエコノミー, サステナビリティ, サステナブル, サステナブルデベロップメント, スポGOMI, ソーシャルグッド, パラレルキャリア, まちづくり, 公民連携, 地域活性化, 地域清掃, 廃棄物削減, 循環型経済, 持続可能性, 日本, 横浜, 横浜市, 横濱OneMM, 気候変動, 海洋ゴミ, 海洋保全, 清掃活動, 環境, 環境問題, 神奈川
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室井梨那(Rina Muroi)

横浜出身。幼い頃から自然食やエコな暮らしに興味を持ち、学生時代には日本の伝統食を学ぶ。その後アメリカで1年間を過ごし、帰国後は日本のサステナビリティを国内外に向けて発信している。

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