• 活動概要
    • Circular Yokohama とは?
    • サーキュラーエコノミーとは?
    • 横浜とサーキュラーエコノミー
    • Circular Yokohama 編集部
  • 新着情報
    • ニュース
    • ストーリー
    • レポート
    • お知らせ
  • プロジェクト
    • YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUM
  • マップ
  • イベント
  • お問い合わせ
  • 日本語日本語
    • EnglishEnglish
  • 活動概要
    • Circular Yokohama とは?
    • サーキュラーエコノミーとは?
    • 横浜とサーキュラーエコノミー
    • Circular Yokohama 編集部
  • 新着情報
    • ニュース
    • ストーリー
    • レポート
    • お知らせ
  • プロジェクト
    • YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUM
  • マップ
  • イベント
  • お問い合わせ
  • 日本語日本語
    • EnglishEnglish

未来に向けた、良い貯蓄。Save MEの、人にも地球にも優しい化粧品

  • On 2022年2月8日

私たちが生活のなかで頻繁に使用する、化粧品やシャンプーなどのバス用品は、清潔感を保つための毎日のケアには欠かせません。しかし今、世界中の河川や海ではそういった製品に含まれる科学成分が生態系に悪影響を与えているとして問題視されています。

これに対しハワイでは、珊瑚の白化を促進するとされる2種類の成分を含む日焼け止めの販売が、2021年1月から禁止されました。

サーキュラーエコノミーの文脈で頻繁に取りあげられている海洋プラスチック問題や再生可能エネルギーへの移行などと同じように、目には見えにくい、最終的に水に流れ出る成分とも真剣に向き合っていく必要があるのです。

この問題に一石を投じるのが、横浜に拠点を置く株式会社NMT Japan(以下、NMT Japan)が立ち上げた化粧品ブランド「Save ME」です。同ブランドは、「きれいは、巡る」をコンセプトに、オーガニックとは異なる「クリーンビューティ」という新しい括りのなかで、人にも地球にも優しい化粧品開発を行っています。その取り組みが評価され、2022年1月にはサスティナブル・コスメアワードで審査員特別賞を受賞しました。

今回は、そんなSave MEを立ち上げたNMT Japan代表取締役の𡈽屋恵美さんに、ブランド立ち上げの想いや、商品を通して伝えたいことについて、お話を伺いました。

水に流れるものを、人にも地球にも良いものに変えていく

NMT Japanは、医療アートメイクに関わる事業を中核とする企業で、これまでに医療アートメイクスクールの運営や、関連商品の輸入販売、医療機器の製造販売などを行ってきました。

そんなNMT Japanが化粧品の自社ブランド「Save ME」の開発を開始したのは、2018年。ブランド立ち上げに至るまでには、いくつかのきっかけがあったといいます。

「開発を始めた当時は、化粧品メーカーが持続可能性を意識した商品開発に取りかかり始めていた時期でした。ただ、多くのブランドが、プラスチックのパッケージをガラスや木といった別の素材に変えたり、リサイクルプラスチックにしたりといったことに注力しており、そこに入れる化粧品自体をサステナブルなものにするということはしていませんでした。

そんななか弊社は、大手メーカーさんからの依頼で、海や珊瑚に害を与えない日焼け止めの開発を行っていました。しかし、日焼け止めだけが海に優しくても、生活のなかで使用する製品のうち海に流れ出るもの全てが安全で環境に優しいものでないと、環境にとっては意味がないのでは、と考えるようになりました。そこで、私たちが使った水が下水へ流れ出て海に戻るまでのプロセス全体において人にも地球にも優しい化粧品を作りたいと思ったのです」

「また、私自身が親になったことで、子どもたちにとって、これは本当に体にとって良いものなのか?安全なのか?と考える機会が増えたこともきっかけのひとつです。最近はオーガニックやナチュラル素材といった言葉がずいぶん広まりましたが、その全てが環境や体に良いわけではないからです。

Save MEブランドイメージ写真

日焼け止めをはじめ、シャンプーなどのバス用品、化粧水、シャワーヘッドなども販売している。

実は、オーガニックとうたっていても、実際にはオーガニックとは言えない商品も多いのです。これは、日本にはオーガニック商品を認定するための基準がないので、仮に少量でもオーガニックの原料が入っていれば、オーガニックの表記ができてしまうためです。それならば私たちが考える本当の意味での安全性や環境に良いと思う製品を提案したいな、と思いました」

技術を活かして開発した、人にも地球にも優しい製品

では、人にも地球にも優しい化粧品とは、具体的にどういったものなのでしょうか。Save MEでは、以下の5つのブランドポリシーを掲げ、買い手にわかりやすくその方針を伝えています。

ブランドポリシー

「まず第一に、Save MEの化粧品には、全て国際規格である『ISO22716(化粧品GMP)*』をクリアしている成分しか使っていません。世の中にはこの基準をクリアしていない成分を使っている化粧品も多いですが、そういったものは、使ったときには効果があっても、それを使い続けた場合にどんな結果が出るかはわかりません。

*ISO22716(化粧品GMP):品質の良い化粧品を製造するための製造管理および品質管理の国際的な基準。スイスの非営利法人「ISO」により定められ、日本ではISO22716のガイドラインを化粧品工場へ導入することが推奨されている。

第二に、オーガニックの成分でも、安全性が確認できないものは使いません。その代わり、ISO基準により安全性が確認されているオーガニック原料は、積極的に使うという方針を取っています。

また、成分を適切な量だけ配合するということも重要です。高濃度な原料を使った化粧品は、消費者からすると、高い効果が期待できるのではないかと思ってしまうかもしれません。しかし、人間の体に適応する安全な分量は基本的には決まっているため、量が多すぎると吸収できなかったり、炎症を起こしてしまったりするため、本当は良くないと考えています。

さらに、人間に対して安全でも、環境に優しいかはまた別の問題です。ですから、Save MEでは水に溶けたときに環境に害を及ぼす原料は、基本的に使っていません。ハワイで珊瑚を死滅させてしまう可能性のある成分の入った日焼け止めが販売禁止になったことで、該当の成分を入れない化粧品はたくさん出てきています。しかし、私たちはそれだけではなく、『流れることによってむしろ海にプラスになるものを作れないか』と考え、アミノクレイという成分のコーティング素材を採用しています」

アミノクレイ説明図
「このアミノクレイには、有害なプランクトンだけを殺して環境や体に良いプランクトンを生かす機能があります。実際にアミノクレイを赤潮に撒くと、海洋にとって良いプランクトンだけが生き残ったという検証結果もあります。また、アミノクレイでコーティングされたビタミンCを海に届けることで、排水をきれいにしたり、珊瑚の骨格形成に役立ったりします。

化粧品というからにはやはり効果がないと意味がありません。アミノクレイで化粧品成分をコーティングすると、成分の効果を大きくあげることもできます。もとは抗がん剤治療や火傷の創傷治癒を促進する目的として開発したものですが、これによって人にも環境にも優しく、機能性の高い製品を実現できています」

ブランド名「Save ME」に込められた想い

長年にわたり培った確かな技術力を活かした製品を開発するSave ME。一方で、「きれいは、巡る」というブランドコンセプトをはじめ、ウェブサイトやSNSなどでの投稿を通したメッセージの発信にも工夫が見られます。その点について𡈽屋さんに尋ねると、Save MEというブランド名やそのデザインに込めた想いを語ってくださいました。

「ブランド名の『Save ME』には、“自分を守る”という意味もありますが、同時に、“私たちの未来、そして将来の世代のために、良い貯蓄をしよう”という意味も込められています。

海洋プラスチック問題は、地球と人間の関わり方を考えるときのわかりやすい例だと思います。プラスチックごみが海に流れ出て、それを魚が食べる。そしてその魚を人間が食べると、さらに濃縮された害のある成分が人体に蓄積される。つまり、私たちが水に流したものは最終的には自分のところに戻ってくるし、それは体に“貯蓄”されていくものなのです。さらには、その貯蓄が私たちの子孫にも受け継がれていきます。

Save ME ロゴの意味

「Save MEのロゴにもなっている『M』の文字デザインは、心電図の心拍の様子を表しており、“私たち人間と同じように、自然も生きている”という意味を込めています」(𡈽屋さん)

ですから、『巡る』というサイクルと、『良い貯蓄』をしていくことが、人間が生きていくうえでとても大事だということを、ブランドや商品を通して、どうにかして伝えたいと思っています」

独自開発したクラフト素材の「レスプラスチックパッケージ」

さらに、化粧品を入れるパッケージもできるだけ環境負荷の少ないものにしたいという想いでSave MEが独自開発したのが、クラフト素材を6層に重ねた、世界初となる「レスプラスチックパッケージ」です。

「できるだけプラスチックの使用を減らしたいという想いからパッケージを開発しました。しかし、長時間液体を入れても漏れないレスプラスチックのパッケージを作るのは、とても難しく、最初は2層から始め、最終的には6層での商品化に成功しました。また、パッケージ開発は、時間もかかります。一度サンプリングをしてから数ヶ月の間耐久性などを見る必要があるからです。現在はパッケージの内側にアルミ加工が入っていますが、今後はそれも技術開発によってなくしていきたいと思っています」

Save MEパッケージ写真

「多くのご家庭には、シャンプーの容器があるため、毎回新しいボトルを購入する必要はないと考えています。ですから、私たちの商品は持っているボトルに詰め替えて使ってもらえるように、ボトルに詰めた製品の販売は行っていません。

ただし、お客さまからのご要望を受けて、ガラス素材の詰め替えボトルは開発しました。今後はリフィルシステムの導入も検討しています」

ブランドを通して、人にも地球にも貢献したい

地球環境を大切にすることは、結果的に人の健康を守ること。そんなSave MEの思想は、横浜での環境保全活動にもつながっています。

たとえば、2021年の海の日には、SNSを通したビーチのクリーンアップキャンペーン『Save Sea』を主催。これは、ビーチの清掃を行っている様子や拾ったごみの写真などをSNSでタグ付けして投稿すると、神奈川県内の協賛企業の割引特典が得られるというもの。ビジョンに共感する神奈川県内の企業数社を巻き込んでの取り組みとなりました。

Saveseaプロジェクトイメージ写真

また、NMT Japanとしては、横浜市の少年野球チームを対象に、子どもがヒットを一本打つごとに、アフリカの子どもたちにワクチンを届けるために必要な金額を寄付する社会貢献活動としてのキャンペーンや、女性の健康を促進する「ホワイトリボンラン」への協賛なども行っています。2021年には、横浜市のSDGs認証制度“Y-SDGs”も取得しました。

自身も横浜で生まれ育ち、横浜がとても好きだという𡈽屋さん。今後は、会社やブランドの横浜に根ざした活動の幅をもっと広げていきたい、と語ってくださいました。

「化粧品の安全性や成分に関することは一般消費者にはなかなかわかりにくいかもしれません。そこで、横浜の子どもたちに、化粧品の基本的な作り方や、原料に関することなどを教える教育活動を行っていきたいと考えています。それぞれの原料がどういうもので、それらが体に、そして環境にどのような影響を与えるのかということがわかると、自分が毎日何を使っているのかもわかるようになる思うからです。それは、私たちができる社会貢献として、きちんと伝えていくべきだと責任を感じています」

𡈽屋恵美さん

𡈽屋恵美さん

編集後記

「どんなに美しくても、健康でなければ意味がない」──今回の取材の序盤で𡈽屋さんが話していたこの言葉が、印象に残っています。

化粧品というと、美容効果や人間に対する安全性が優先してアピールされがちです。しかし、人に優しくても環境に優しくないものは、最終的には私たちの健康をも脅かし、本当の意味での「美しさ」から遠ざけてしまうのではないでしょうか。それを踏まえ、人にも地球にも優しいものを提供する姿勢を貫くSave MEのようなブランドの在り方が、今後のスタンダードになっていくことを願います。

Save MEの商品は、公式サイトや、百貨店などのポップアップストアで購入できます。興味を持った方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

【参照サイト】Save ME
【参照サイト】株式会社NMT Japan
【参照サイト】サスティナブルコスメアワード

  • Save ME, エシカル消費, サーキュラーエコノミー, メーカー, レスプラスチック, 化粧品, 医療, 循環型社会, 循環経済, 教育, 日本, 株式会社NMT Japan, 横浜, 海洋プラスチック, 美容
The following two tabs change content below.
  • この記事を書いた人
  • 最新の記事

Motomi Souma

横浜で生まれ育ち、大学ではクラシック音楽を専門に学ぶ。 関心のある分野は、サーキュラーエコノミー、アート、ファッション、建築、ローカルビジネス。

最新記事 by Motomi Souma (全て見る)

  • 無印良品500星天qlayにて「YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUM」のPOP-UPストアを開催しました【イベントレポート】 - 2023年2月28日
  • ペットボトルキャップを入れると地域の循環型グッズがもらえる「循環ガチャ」が横浜に登場 - 2023年2月21日
  • ルミネ横浜で「YOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUM」を開催しました【イベントレポート】 - 2023年1月25日

RECOMMEND こちらの記事も読まれてます

  • ここは地域の“台所”。地域課題解決型マルシェがいずみ野にレストランをオープンした理由
    2023.04.20

    ここは地域の“台所”。地域課題解決型マルシェがいずみ野にレストランをオープンした理由

  • オフィス家具に循環を。サーキュラーデザインを策定したオカムラが目指す循環社会とは
    2023.04.17

    オフィス家具に循環を。サーキュラーデザインを策定したオカムラが目指す循環社会とは

  • 瀬谷西高校「SEYANISHI SDGs PROJECT」に参画しました【イベントレポート】
    2022.12.26

    瀬谷西高校「SEYANISHI SDGs PROJECT」に参画しました【イベントレポート】

  • 「今日、サスシーにしてみない?」 横浜市立大学が、生協食堂にサステナブルシーフードを導入するまで
    2022.09.26

    「今日、サスシーにしてみない?」 横浜市立大学が、生協食堂にサステナブルシーフードを導入するまで

新着情報
  • <span class="title">東急モールズデベロップメント、循環型地域づくりを本格始動。商業施設にクラダシが常設店開業</span>
    東急モールズデベロップメント、循環型地域づくりを本格始動。商業施設にクラダシが常設店開業
  • <span class="title">協働機能と共創機能の一体化を目指した実証実験に参画します</span>
    協働機能と共創機能の一体化を目指した実証実験に参画します
  • <span class="title">新規プロジェクト「循環ガチャ」を公開しました</span>
    新規プロジェクト「循環ガチャ」を公開しました
  • <span class="title">「アスリートサーファーが語る『地産地消の文化とサステナブルな暮らし』トークセッション&映画上映会」を開催しました【イベントレポート】</span>
    「アスリートサーファーが語る『地産地消の文化とサステナブルな暮らし』トークセッション&映画上映会」を開催しました【イベントレポート】
  • <span class="title">【6/3】「お気に入りの本の処方箋をつくろう!」IDEAS FOR GOOD × Circular Yokohama 連携イベント</span>
    【6/3】「お気に入りの本の処方箋をつくろう!」IDEAS FOR GOOD × Circular Yokohama 連携イベント

瀬ケ崎小学校の生徒が作った「黒船石けん」販売会、3月23・24日に八景で開催

Previous thumb

【Circular Yokohama Letter 2022年1月号】連携を強化しています

Next thumb
Scroll
Circular Yokohamaとは

Circular Yokohama(サーキュラーヨコハマ)は、横浜市内のサーキュラーエコノミー(循環型経済)を加速させるためのプラットフォームです。横浜にある資源に光をあてて価値を見出すことで、地域内における資源の循環をつくりだし、横浜が抱える様々な地域課題の解決、新たな雇用の創出、誰もがいきいきと暮らせる地域づくりを目指します。

About Us
  • プロジェクト一覧
  • ヨコハマサーキュラーマップ
  • Circular Yokohama 編集部
  • 免責事項
  • 循環型調達ポリシー
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
KEEP IN TOUCH
社会への取り組み

当メディアでは、読者の皆様が記事を読むだけで社会貢献に参加できるよう、ハーチ株式会社が運営する「UU Fund」を通じて、1ユニークユーザーにつき0.1円をNPO団体に寄付する取り組みを行っています。

また、このウェブサイトは、サーバーの電力使用から取材活動のための移動に伴うCO2排出量にいたるまで、温室効果ガス排出削減およびカーボン・オフセットを通じて100%カーボン・ニュートラルによって運営されています(詳細を見る)。

©Copyright 2020 Harch Inc. All Rights Reserved.

Circular YokohamaはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシーと利用規約が適用されます。