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Circular Economy Plus School Vol.8 ファッションとサーキュラエコノミー~横浜で循環型のファッションをどう実現する?~【イベントレポート】

  • On 2021年4月19日

2020年1月〜3月にわたって開講された全12回のサーキュラーエコノミー学習プログラム「Circular Economy Plus School」。

本記事では、2月22日に行われた第8回「ファッションとサーキュラーエコノミー」座学セッションの様子をダイジェストにてご紹介します。

「Circular Economy Plus School」とは

Circular Economy Plus School(サーキュラーエコノミープラススクール)は、横浜市が掲げるビジョン「サーキュラーエコノミーplus」の実現に向けた、地域発のサーキュラーエコノミー(循環経済)学習プログラムです。環境にも人にも優しく、持続可能な循環型のまちづくりに関わりたい人々が産官学民の立場を超えて集い、学び、つながることで、地域の課題を解決し、横浜の未来をつくりだしていきます。

学習プログラムの詳細および参加申し込みは、Circular Economy Plus School 公式ページより。

登壇者紹介

▽矢内原充志(やないはら・みつし):ファッションデザイナー・アートディレクター
1975年生まれ。愛媛県今治市出身横浜市在住。桑沢デザイン研究所卒業。1997 年~2011年パフォーミングアートグループ「NIBROLL」のディレクター・衣装担当として活動。平行して、2002年~2011年「Nibroll about Street」名義でレディースコレクションを発表。東日本大震災を受けてこれまでの表現活動を見直し、2011年からリアルクローズのメンズブランド「Mitsushi Yanaihara」を始動。2012年Tokyo 新人デザイナーファッション大賞プロ部門選出。近年では活動拠点である横浜市を中心に、行政・企業・自治体などのデザインコンサルティングやブランディングを行っている。有限会社スタジオニブロール代表(2004年設立)桑沢デザイン研究所非常勤講師。

▽松村俊幸(まつむら・としゆき):横浜繊維振興会会長
松村(株)代表取締役社長、(一)シルクセンター国際貿易観光会館会長、横浜繊維振興会会長等、神奈川県繊維協会副会長等々が主な繊維関係の役職。昭和33年(1958年)4月29日、関内住吉町1-13の松村(株)の場所で生まれ、2才から中区本牧大里町へ引っ越し、大学卒業迄居住のはまっこです。特に間門小、大鳥中、横浜緑ヶ丘高校と大学迄本牧で生活した米軍エリアのあった古き良き時代を本牧で過ごした本牧ッ子です。

▽オノキョウコ:ラチチュードモモ ヨコハマ代表
オリジナルブランド《ラチチュードモモ ヨコハマ》をプロデュース。バッグ&ファッションアクセサリークリエイター。「大切」をデザインする。デザインの力で美しいものを提供する。幼い頃からのバッグ好きが高じて、美大卒業後バッグデザイナーとなる。イタリア在住時に得た経験を生かし、バッグ、スカーフ、帽子、スカーフ等ファッションアクセサリーをデザイン、製造卸に携わる。オンワード、デサント、イッセイミヤケ、無印良品等のOEM企画。百貨店、ユナイテッドアローズ、テレビ朝日、千趣会スタイルノート、丸井、QVCテレビショップ等でラチチュードモモブランド展開。生まれ育った横浜のシルクスカーフを使ったスカーフバッグや雑貨が好評、横浜グッズ001に選定。特別賞受賞。

第1部:ゲストトーク

NIBROLLとファッション

「服を一着作るのにどのくらいの水が必要かご存知ですか?」

という投げかけから始まった、矢内原充志さんのセッション。矢内原さんは、ファッションデザイナー・アートディレクターとしてスタジオ二ブロールの代表を務めています。今回は矢内原さんのお取り組み事例をご紹介いただき、サーキュラーファッションのポイントを学びました。

矢内原さん「水の使用量は、Tシャツ一着で約2,720リットル、ジーンズ一着で約7,600リットルです。洋服作りというと、布を織って洋服の形に仕立てる場面を想像しがちですが、その前の繊維から布を作る段階において、莫大な量の水を必要とします。」

矢内原さんは続いて、ファッション業界のシーズナルコレクションの文化が抱える問題についても触れました。

矢内原さん「ブランドによっては、年間で24回新作のコレクションを発表しています。つまり月に2回も新しい洋服が発売され、わずか2週間で店頭の服が入れ替わるのです。現状、年間に生産されている18億枚の洋服のうち、30%にあたる6億枚がリサイクルされていますが、残りの12億枚は毎年廃棄されています。我々人間は、服を作りすぎているのです。」

このようなアパレル産業が抱える課題に対して、まずはできることから進めていきたいと話す矢内原さん。スタジオニブロールが掲げる「7つのR」についてご紹介いただきました。

7つのR

矢内原さん「ソーシャル×ファッションをテーマに、古いものから新しいものを生み出すプロジェクトに特に力を入れています。その一つとして、現在は『スローサーカス』のプロジェクトに取り組んでいます。サーカスで使用する新しい衣装を、100%リサイクル・リメイク素材から作るという試みです。」

また、矢内原さんの横浜での活動に、「シティドレッシング(City Dressing)」の取り組みがあるといいます。
(シティドレッシング:イベント等のPRにおいて、大型のポスターや装飾物で街を飾ること)

「例えば、元町商店街の街頭に吊るしているフラッグは、使い終わった後にトートバッグにリメイクすることを前提にデザインされています。フラッグの幅は、ちょうどトートバッグ3つ分の長さになっているのです。シティードレッシングとしてフラッグが街を彩った後、それがバッグに生まれ変わって元町の商店街に帰る、というサーキュラーなプロジェクトです。」

他にも、矢内原さんは洋服の製造段階で生まれる布の切れ端の有効活用に着目した取り組みも行っています。

矢内原さん「布を裁断するときに発生する端切れをTシャツの胸ポケットにしてみたり、端切れだけを組み合わせて一枚のTシャツにしてみたり、さらに裁断くずが全く出ないような布の切り方をデザインしてみたりと、試行錯誤を繰り返しながら試作を作っています。」

製品設計の段階から、アップサイクルを想定していたり廃棄物の発生抑制の視点に立っていたりと、まさにサーキュラーデザインの視点に立った工夫が盛り沢山の矢内原さんのお取り組みからは多くを学ぶことができます。

横浜の繊維産業と横浜スカーフ

続いて、横浜繊維振興会の松村さんから、開国後の日本の発展を支えた生糸とシルクの歴史についてご説明いただきました。

1859年6月2日、長い鎖国時代を経て横浜港が開港しました。開港当初、日本の生糸生産の技術は決して高いものではなく、横浜からヨーロッパ・アメリカへ輸出できるものといえば農産物くらいしかなかったのだといいます。

松村さん「その当時、世界の生糸生産量のトップはフランス、次いで中国が二位でした。しかし、横浜が開港してすぐ、フランスでカイコの伝染病が流行し、生糸を作れるカイコが激減してしまいました。さらに、中国もアヘン戦争など外交の問題を抱えており、生糸の輸出に手が回らない状態だったのです。そこで、日本に生糸を求めて世界各国から商人がやってきました。」

こうして、日本の生糸産業は発展を始めました。

松村さん「世界遺産にも登録されている富岡製糸工場は明治5年創業です。富岡製糸場で生糸作りを学んだ工員たちが全国に散らばり、工場長となって各地で生糸を生産しました。そしてそれらの生糸は横浜に集められ、世界へ輸出されていました。さらに、現在でも庭園として親しまれている中区の三渓園のオーナーが富岡製糸工場を経営していた時期もあり、横浜は日本国内の生糸の発展に密接に関わってきたのです。」

現在の山下公園、大さん橋の近くに所在するシルクセンターは、横浜に唯一残っているシルクに関する建物だといいます。

松村さん「シルクセンターは、昭和34年に横浜の開港を記念して作られました。残念なことに、現在ではシルクセンターのテナントでシルクに関わる業者はいなくなってしまいましたが、当時は業者や問屋、貿易関係の人々などシルク産業を支える人々が入居する場所として利用されていました。」

そして日本は高度経済成長期を迎え、養蚕業もさらなる発展を遂げました。昭和9年には年間の生糸生産量が75万俵*に達し、日本の経済成長を支えている時期もあったそう。
*1俵=およそ60キログラム

それでは、現在の日本の生糸の生産量はどのくらいでしょうか。松村さんは参加者に問いかけました。

松村さん「日本産生糸の生産量は、平成30年の統計で339俵です。令和3年現在までに、さらに年間1割ずつくらい減っているので、生産量はすでに300俵を切っています。他方、中国では今でも生糸生産が盛んで、生産量は年間およそ150万俵です。」

中国で生産される150万俵の生糸のうち、良質なAランクに認定される生糸は全生産量の1%にあたる1万5000俵なのだそう。つまり、中国で生産される生糸のうちAランクの生糸はたった1%であるにもかかわらず、仮に日本で生産されるおよそ300俵の生糸全てがAランク品であっても、中国の生産量には到底追いつかないのです。

さらに、生糸の値段からも、産業の栄枯衰退を垣間見ることができるといいます。

松村さん「横浜開港当時の日本生糸の金額は、現在の日本円換算で1キロ約14万円。現在の日本生糸のおよそ7倍の値段でしたから、当時の日本では生糸産業で一旗あげようと一念発起する人も多くいたのです。」

それでは、現在の生糸生産の状況はどうでしょうか。

松村さん「現在の日本生糸は、1キロおよそ2万円です。一方中国産の生糸は、1キロおよそ7000円と、3分1の値段であるうえ質も良いのが特徴です。近年日本国内で流通している生糸のほとんどは、中国製です。」

セッションのなかで、日本の生糸産業が衰退の一途を辿っていることを強調した松村さんでしたが、トークの最後には、シルクを使ったスカーフ作りは横浜の地場産業として現在まで受け継がれていると述べました。

松村さん「横浜では、1874年にシルクのハンカチをヨーロッパの婦人向けに生産しはじめました。その頃はアメリカやヨーロッパの下請けだったのですが、その後昭和30年代には地場産業として根付き、日本独自のシルク製スカーフブランドが登場するようになりました。平成に入ってからも、オリジナルブランドによる製品づくりは続いています。」

日本の経済成長を支えた産業の一つである養蚕。横浜の地域との歴史的結びつきを学美、産業と伝統を守ることの大切さ、同時にその難しさを感じる時間となりました。

『大切』をデザインする

「大切をデザインする」をモットーに活動を行うラチチュードモモ ヨコハマ代表のオノキョウコさんは、サーキュラーエコノミーの概念も取り入れながら、10年以上にわたって横浜でアパレル産業に携わっています。今回は、オノさんが大切にしている価値観に焦点を当てて、その取り組みをご説明いただきました。

オノさん「現代社会においてファッションはもはや特別なものや憧れの存在ではなくなりました。私も一人の消費者として『これ以上無駄なものは買いたくない』『最低限暮らしに必要なものだけあれば良い』と感じています。同時に、ファッションに携わるものとして『これからのファッションとは何か』を考える機会も増えています。」

かつては、従来の大量生産・大量消費型システムに則ったファッション産業にも携わっていたというオノさん。しかし社会の移り変わりのなかで、デザイナーと消費者、それぞれの立場からファッションについて考え、改めて丁寧なものづくりをしたいと考えたといいます。

オノさん「それでもやはり、ファッションやアートはいつでも私たちの心をワクワクさせてくれます。ですから、これから先もファッションがなくなることはないと考えているので、作り手の心を感じることができるような製品づくりを行っています。」

オノさんのモノづくりの特徴は、ユニークな特徴をもった素材を使用していること。その例をご紹介いただきました。

オノさん「現在力を入れて取り組んでいるのが、素材を常に最大限循環させようというコンセプトから生まれた『気球バッグ』のプロジェクトです。払い下げられた使用済み気球の生地をリサイクル素材として活用しています。」

オノさん「アパレル産業における水の大量消費の問題は深刻です。製品を作る段階で、染色や洗浄、クリーニングに使う水の量を少しでも減らしたいと考えています。その一方で、使用済みで汚れの目立つ気球生地で作ったバッグをお客様にお届けするわけにもいきません。環境負荷と衛生面のバランスをどうとるべきかが課題であると感じています。しかしながら、リサイクル素材を用いたリメイク製品は幅広い年齢の方々から支持されるようになってきましたので、消費者のみなさまと一緒に考えていきたいと思います。」

次にご紹介いただいたのが、サーキュラーデザインの考え方を取り入れてスカーフやバンダナをアップサイクルするプロジェクトです。

オノさん「2011年から取り組み始めたスカーフやバンダナを用いたバッグづくりは、10年続いています。雑誌への掲載や横浜市内の大手化粧品メーカーさまとのコラボレーションが大変好評で、一時は生産が追いつかなくなることもありました。また、『タンスの中に昔手に入れた質の良いスカーフが眠っているので、それを生かしてバッグを作って欲しい』というお客様個人のご要望をいただくことも少なくありません。一つ一つ手作業でリメイクする生産システムの構築が難しく、なかなか実現していないのですが、お客様のニーズにもきちんと耳を傾けられる企業でありたいという思いから、実現可能な方法を探っています。」

バッグの製造過程で出る端切れはポーチやバッグ用アクセサリーの素材として無駄なく活用している

オノさん「『横浜はファッションの街』という印象はあるのですが、実際横浜らしいブランドには何があるかと考えてみると、元町商店街をはじめとする老舗が多く、横浜発の新しいファッションが生まれていないことに気がつきます。これまでの大量生産型の消費社会が終わりを迎えると同時に、これからの横浜を『手の届くところに質の良い素敵な製品があるファッションの地』として継承していくことができれば良いと思って、これからも活動を続けていきます。」

リサイクル素材を取り扱うなかで、いつかゴミの取り合いとなる日が来るかもしれないと語ったオノさん。そのくらい、リサイクル素材や廃棄物の価値が高まっているのですね。オノさんが生み出す横浜発の新しいファッション文化に期待がかかります。

第2部パネルディスカッション:サーキュラーエコノミーはファッションをどう変えるか?

第2部では、第1部の内容を踏まえて、講師の皆さんとパネルディスカッションを行いました。モデレーターは、横浜市政策局共創推進課の関口昌幸さんとCircular Yokohama編集部の加藤佑が務めています。

加藤「サーキュラーな視点を組み込んだクリエイティブな活動を展開されているゲスト講師の皆さんですが、取り組んでいる中で感じる課題には何がありますか。」

矢内原さん「日本産業の保護について、課題感を持っています。例えば、『メイド・イン・ジャパン』に分類されるファッション製品は全体の製造量のおよそ3%と言われています。しかし、この3%には海外から輸入した原料を使って日本で縫製した製品も多く含まれていますので、生地から日本製とか生糸から日本製のような純国産製品は、実際には0.1%以下しかないのです。このような現状を差し置いて、『メイド・イン・ジャパン製品を応援しよう!』と言葉だけが一人歩きしていても、本当の意味での日本産業の保護やサーキュラーファッションの実現にはつながらないのではないか、と違和感を感じているのが本音です。」

オノさん「『ファッション産業自体が環境に優しくない、無駄だ』といった後ろ向きな声を耳にすることもありますが、突き詰めて考えてみると、人間の生命活動自体がそもそも地球環境にとって優しくないという答えに行き着いてしまいます。ですから、文化的に心豊かに生きていこうとするのが人間だという前提に立って、社会的側面と人の文化的側面とのバランスをとりながら資源を大切にしていけば良いと思うのです。その上で、私にできることは、ファッションをアイコンとしてそのようなメッセージを社会に向けて発信していくことだと考えています。ファッションはあくまでも情報発信のツール・手段であって目的ではないのです。」

松村さん「かつては養蚕を本業として暮らすことができるくらい繁栄した養蚕業でしたが、徐々に中国の勢力が大きくなるとその価格差が開き、養蚕で生計を立てることが難しくなりました。この養蚕業衰退の背景には、中国勢力の拡大と同時に国内産業の転換もありました。例えば、養蚕業と兼業で農家を営んでいる人も多くいたため養蚕業の縮小が容易に起こったことや、戦前日本国内に多くあったカイコの餌となる桑の木のほとんどが、戦後の復興で住宅街となり、カイコの生息地がなくなってしまったことなどです。日本の養蚕業の急速な衰勢には強い課題意識をもっています。」

加藤「ファッションとサーキュラーエコノミーの関連について、関口さんはどのような考えをお持ちですか。」

関口さん「私はファッションに関心が高く、普段から横浜の古着屋さんを愛用しています。消費者として買い物をするときには特に、店員さんとのコミュニケーションを大切にしています。そうすると、本当に良い、自分のニーズにあった洋服が手に入りやすくなると感じているからです。さらに、その洋服が持っているストーリーやそれを売っている方々の想いを知って手に取る洋服には愛着が湧きますので、より長く大切に使おうという考えにつながります。古着を購入することで横浜の地域にお金を落としながら、同時に地域産業を育てていく、というのが地域単位で出来るサーキュラーエコノミーの形ではないかと思っています。」

パネルディスカッションの様子(左上から時計回りに:矢内原さん、オノさん、関口さん、松村さん、加藤)

加藤「ゲスト講師の皆様から、今後の展望についても伺いたいと思います。」

矢内原さん「横浜の良さは、地域外からの視点を気にすることなく自分たちなりのやり方で自由に活動できる空気感だと思っています。横浜の歴史が持つミックスカルチャーの環境を生かして、デジタルツールや生産技術を組み合わせて地域ならではの循環型産業にしていくことができればより良いのではないでしょうか。」

オノさん「デザインは無限の可能性を秘めていると信じているのですが、マネタイズが非常に難しいと感じているのが本音です。モノづくりを続けていくためには、製品をデザインし製造するだけではなく、それを売るための宣伝や広報、事務処理など付随する作業もこなさなくてはなりません。また、大量生産型の市場と少量生産で手間をかけながら作る自分の製品を比べて劣等感を覚えることもあります。自分が得意とするデザインやディレクションの能力を生かしながら、社会にとってより良いモノづくりを行うために、より多くの方々と協力しながらファッション産業に対する希望を持って取り組み続けたいです。」

松村さん「現代社会は、良いモノを作れば自動的に売れるという時代ではありません。例えばシルクスカーフに関して言えば、スカーフの需要が減った背景には、その使い方・結び方を知らない人が増えていることがあげられると考えています。良いをモノを作ろう、売ろうとするだけではなく、その製品をどのように使うのか、それを使うことでどう生活が豊かになるのか、という部分をもっと多くの方に知っていただけるよう工夫していくことが求められているのだと考えています。」

関口さん「サーキュラーエコノミー実現において、人々のつながり、パートナーシップの構築は欠かせない要素です。今日のセミナーのように、同じ分野で異なるお取り組みをされている方々の共創を生み出すきっかけを作ることが、サーキュラーエコノミー推進における行政の役割の一つになるのだと改めて考える時間となりました。」

編集後記

本記事でご紹介したイベントの完全版は、アーカイブ動画としてもご覧いただけます。ご興味のある方は、ぜひチケットをお求めの上ご視聴ください。

そして、次回のテーマは「サーキュラーエコノミーとスタートアップ」です。

横浜でサーキュラーエコノミー型のビジネスを展開しているソーシャルスタートアップ企業をゲストにお呼びし、スタートアップの視点からサーキュラーエコノミー市場が持つ機会と今後の可能性について学んでいきます。また、横浜でサーキュラーエコノミーに関わるイノベーションやビジネスを増やしていくうえでの課題についても議論します。

次回のイベントレポートもお楽しみに!

【第1回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.1「横浜とサーキュラーエコノミー」~海外先進事例とともに考える、循環する都市・横浜の未来~
【第2回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.2「食のサーキュラーエコノミー」~都市で食の地産地消・循環型農業をどう実現する?~
【第3回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.3「再エネとサーキュラーエコノミー ~エネルギーの地産地消から始まる循環型のまちづくり~」
【第4回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.4「サーキュラーエコノミーとまちづくり ~地域に循環をもたらすコミュニティと空間をどうデザインする?~ 」
【第5回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.5 「ウェルビーイングとサーキュラーエコノミー ~ヘルスケアの視点から考える、地域を幸せにする循環経済とは~」
【第6回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.6 「サーキュラーエコノミー時代の新しい働き方~循環を支えるインクルーシブな雇用とパラレルキャリア~」
【第7回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.7 「プラスチックのサーキュラーエコノミー~プラは悪者?循環型社会におけるプラスチックとの付き合い方~」
【第8回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.8 「ファッションとサーキュラエコノミー~横浜で循環型のファッションをどう実現する?~」
【第9回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.9 「サーキュラーエコノミーとスタートアップ~横浜発の循環型イノベーションをどう起こす?~」
【第10回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.10 「サーキュラーエコノミーとデジタル・トランスフォーメーション~循環を加速させるテクノロジーの未来~」
【第11回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.11 「ドーナツ経済学で考えるサーキュラーエコノミーplusの価値~アムステルダムのドーナツ都市戦略に学ぶ〜」
【第12回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.12 「公民連携による横浜発のサーキュラーイノベーション ~オープンデータとリビングラボによる共創型の課題解決~」

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