Circular Economy Plus School Vol.9 サーキュラーエコノミーとスタートアップ~横浜発の循環型イノベーションをどう起こす?~【イベントレポート】
- On 2021年4月28日
2020年1月〜3月にわたって開講された全12回のサーキュラーエコノミー学習プログラム「Circular Economy Plus School」。
本記事では、3月3日に行われた第9回「サーキュラーエコノミーとスタートアップ」座学セッションの様子をダイジェストにてご紹介します。
「Circular Economy Plus School」とは
Circular Economy Plus School(サーキュラーエコノミープラススクール)は、横浜市が掲げるビジョン「サーキュラーエコノミーplus」の実現に向けた、地域発のサーキュラーエコノミー(循環経済)学習プログラムです。環境にも人にも優しく、持続可能な循環型のまちづくりに関わりたい人々が産官学民の立場を超えて集い、学び、つながることで、地域の課題を解決し、横浜の未来をつくりだしていきます。
登壇者紹介
▽青山明弘(あおやま・あきひろ):ピープルポート株式会社
1990年生まれ。横浜市出身。祖父母から戦争の話を聞いて育ち、「自分の大切な人が理不尽に奪われる戦争・紛争」に課題意識を持つようになる。カンボジアで、内戦経験者へインタビューした事をきっかけに、ソーシャルビジネスでの戦争・紛争解決、および被害者の支援を志す。新卒で株式会社ボーダレス・ジャパンに入社。東京のボーダレスハウス事業部で1年半、その後ボーダレスハウス台湾支店の立ち上げへ。2年で黒字化し、帰国後日本へ逃れてきた難民のために、ピープルポート株式会社を創業。環境負荷ゼロ、難民ゼロを目指すエシカルパソコン「ZERO PC」の販売を通じて、事業の拡大を図っている。
▽表秀明(おもて・ひであき):株式会社 Innovation Design
2010年Innovation Design創業と同時に入社。ハウステンボスの事業再生プロジェクトを受け持つ。2012年から5年間に渡り、港区芝のThe Place of Tokyo開業・運営プロジェクトマネージャーを担当。その後、スリランカに渡りホテル開業プロジェクトにて、オペレーション、ブランディング、人材、コストの管理を行う。現在はサステナブルデザイン室長として社会的課題の解決に取り組む。
▽麻生智嗣(あそう・ともつぐ):ヨコハマSDGsデザインセンター
ヨコハマSDGsデザインセンター総合コーディネーター(㈱エックス都市研究所 主任研究員)マーケティングリサーチ会社を経て、エックス都市研究所に入社。中心市街地活性化基本計画、総合計画など自治体のマスタープランの策定や、エリアマネジメント、民間企業と地域とをつなぐコーディネート業務などを担当。中小企業診断士。
第1部:ゲストトーク
エシカルパソコンを通じて難民に雇用を創り出す
環境負荷ゼロ、難民ゼロを目指すエシカルパソコン「ZERO PC」の事業に取り組むピープルポート株式会社の青山明弘さん。2017年から港北区を拠点に活動を続ける青山さんは、金沢区の生まれ育ち。横浜を盛り上げながら社会課題の解決を目指すその活動をご紹介いただきました。
青山さん「幼い頃、大好きだった祖父母が戦争体験を悲しそうに話すのを聞いて、戦争や紛争に課題意識を持ちはじめました。」
学生時代には、カンボジアの紛争地域を訪れて平和に関する活動を行ったり、国際交流シェアハウスの運営に携わったりと、社会課題へのアプローチをグローバルに進めてきた青山さん。2017年にピープルポートを起業し、人と地球を救うパソコンのアップサイクル事業を開始しました。
青山さん「ピープルポートでは、企業の使用済みパソコンを引き取って、リユースやリサイクルを施して再販売をするというビジネスモデルを展開しています。」
事業の中では、積極的な難民*雇用や再生可能エネルギーの使用、プラスチックゼロの梱包材採用に取り組むほか、収益の一部を子どもの教育支援の資金として寄付するなど、社会的な側面だけではなく経済的な側面においてもサーキュラーエコノミーの循環型の概念を取り入れています。
*本記事では、難民申請者を「難民」と表記しています。
青山さん「ピープルポートとしての起業のきっかけは『難民』の方々の存在でした。紛争や暴力によって自分の居場所を追われた人たちが、世界におよそ7950万人います。ここ5年では、日本にも毎年およそ1万人が難民として来日しています。」
しかしながら法務省の報告によると、2019年に日本が難民と認定した外国人は認定申請者数10,375人に対し、たったの44人。難民申請を通過し在留資格を得る難しさの他にも、認定を待つ間の不安定な暮らし、そして言語の壁によって異国の地での孤独な生活を余儀なくされている人々が多くいるのです。
青山さん「そういった方々が安心して働くことのできる場所を提供したいという思いで、ピープルポートを立ち上げました。特にパソコンの修繕作業では、日本語が堪能ではなくても目で見て身体で憶えることで技術を習得できるため、即戦力になれるのです。」
そうして始まったピープルポートの事業でしたが、いざ取り組んでみると当初の想定とは異なる発見があったといいます。
青山さん「事業構想段階では『回収した使用済みパソコンのうち修理によって再び利用できるリユース可能品は1%のみで、残りの99%は部品のリサイクルが必要』という想定で、パソコンのリサイクル事業を中心に展開する予定でした。しかし実際に事業をスタートさせてみると、リユース可能品が30%もあることがわかったのです。そこで、より環境負荷の低いリユースに力を入れていこう!と考え、リユース事業を軸に進めることにしました。」
さらに事業を通して、パソコンが環境や社会に想像以上の負荷をかけていることを知ったそうです。
青山さん「パソコン一台の製造に必要な水の量はおよそ70,000リットル。CO2ではおよそ300キログラム排出されます。さらにパソコンの製造に使用される部品の中には、レアメタルのような紛争を助長しかねない鉱物、いわゆる『紛争鉱物』が用いられていることもあります。他にも、それらの鉱物の採掘場所での児童労働やそれによる健康被害など多くの負の循環が生み出されているのです。」
「環境難民」という言葉があるように、難民と環境の問題は切っても切り離せない、と続ける青山さん。
青山さん「例えば気候変動による海面上昇で土地が沈んでしまい、これまでの生活が成り立たなくなったり祖国を追われたりするという事態が見られるようになっています。私は難民支援を行う立場として、難民の数をさらに増やす原因にもなりかねない環境問題を見過ごすことはできません。そのため、ピープルポートでは環境負荷をゼロにするための取り組みにもこだわっているのです。」
人も環境もハッピーになれる循環型の事業モデル構築に向かって突き進む青山さんは最後に、活動のモチベーションには何があるのか教えてくださいました。
青山さん「私は二児の父として、そして一人の大人として、自分が生まれた時よりも綺麗な地球にして去っていくことが、私たち大人の使命であると考えています。未来の地球を担う子どもたちのため、これからもZERO PCの事業に邁進していきます。」
社会課題の解決を目指すギフトショップとカフェ
続いてのゲストは、株式会社INNOVATION DESIGNにてサステナブルデザイン室長を務める表秀明さんです。「“ひと”と”地球”の未来を描く」をテーマに様々なスタートアップ事業を進めている表さんに、みなとみらいを拠点にサステナビリティに取り組むギフトショップとカフェの活動を中心にご紹介をいただきました。
表さんが社会課題の存在を認識するきっかけとなったのは、一枚のドライフルーツだったといいます。
表さん「規格外で廃棄されてしまう野菜をドライフルーツに加工している戸塚区の農家さんと出会い、食品ロスに関して様々なお話を伺いました。そして、年間12万トンとも言われる食料廃棄の問題に気がついたのです。それから早速サステナビリティ中心の経営に転換し、『“ひと”と”地球”の未来を描く』というビジョンを掲げました。」
表さんは「食を通して社会課題を解決する」をテーマとしたサステナブルレストランを東京とみなとみらいに展開、さらに「お土産を通して社会的課題を解決する」というユニークなアイデアをもつサステナブルをテーマとした横浜のギフトショップ「haishop」を運営しています。
表さん「haishopで取り扱っているお土産は、その一つひとつが社会課題の解決につながるようなストーリーを持っています。店頭では、お客様一人ひとりにそのストーリーを丁寧にご紹介することを大切にしています。街中に溢れるコンビニエンスストアのように、置いてある商品を手にとってそれを買うだけではなく、消費者自身が商品について理解し、共感することによって社会課題の存在を学び、その解決に協力しようと思う気づきを与えたいと考えたのです。」
お店を訪れる人々に学びの機会を提供するため、まずは自分たちから知識を深めようと、店舗全体を挙げて社会課題に関する勉強に力を入れているそう。
表さん「飲食店の営業に関わるスタッフだけではなく、財務やマーケティング、ウェディングプランナーなど、社内全員を対象に社会課題に対する勉強会を行っています。社内の一人ひとりが自分たちが取り組んでいる社会的活動について、自分の言葉で説明できるようになったらSDGsバッジを持とう、とゴールを決めて取り組みを進めました。さらに、部署や立場にかかわらず『サステナブルデザイナー』の肩書きを背負った名刺を持つようにし、全員の自覚を高めています。」
そのような熱心な取り組みを進めるうちに、社員みんなが社会課題をジブンゴトとして捉えるようになり、生産者と消費者をつなぐためにより一層行動力が高まっているといいます。
表さん「定期的に店舗のスタッフみんなで農家へ足を運び、作業をお手伝いしながら農家の方々の困りごとや食料廃棄物の問題について話を伺っています。さらに、地域のコミュニティにも貢献すべく、週末には店舗でマルシェも開催しています。」
haishopの活動は、飲食店の経営やマルシェの開催にとどまりません。
表さん「他にも、親子で参加できるワークショップを催して食育にアプローチしたり、様々な世代の学生とのコラボレーションで循環型の食のプロジェクトを企画したりしています。最近では、社会課題に関する映画の上映会の実施にも力を入れています。特に若い方々に向けては、体験だけで終わらせるのではなく、実際に社会に貢献し、フィードバックをもらうという本当の社会経験を提供しています。」
一枚のドライフルーツから始まった表さんとhaishopのサステナビリティへの挑戦。今後も、行動力を持って課題の解決に取り組んでいきたいと話してくださいました。
表さん「食料廃棄の問題に気づき学んでいくと、その裏ではフードマイレージやアニマルライツ、フェアトレード、海洋汚染といった数多くの社会課題が複雑に絡み合っていることがわかりました。これからも行動を起こし続けることを大切に、それら多くの社会課題にアプローチする活動を続けていきます。」
横浜のSDGsをデザインする
3人目のゲストは、ヨコハマSDGsデザインセンター総合コーディネーターの麻生智嗣さんです。ヨコハマSDGsデザインセンターは、横浜市と民間事業者によって構成される半官半民の組織で、市民や事業、地域の抱える様々な課題を解決を目指し、市内の金融機関や教育機関のノウハウをマッチングさせる中間支援の役割を担っています。
今回は、ヨコハマSDGsデザインセンターを通して生まれた様々な協働の事例をご紹介いただきました。
まず初めに、Circular Yokohamaでも取り上げたことのあるヨコハマ・ウッドストロー・プロジェクトです。
麻生さん「木を薄くスライスしたものをくるくると巻いて作る木のストローです。このプロジェクトは、元々環境ジャーナリストの女性の発案で、住宅メーカーアキュラホームが企画・開発を行っていました。現在、SDGsデザインセンターではこの木のストローの普及啓発のお手伝いをしようと、横浜市内のホテルや飲食店への導入を進めています。」
この木のストローとSDGsにはどのような関わりがあるのでしょうか。
麻生さん「このプロジェクトは、大きく分けて3つの点でSDGsに貢献しています。まず初めに、環境保全です。このウッドストローの原料となる木材には、横浜市の水源である山梨県道志村で横浜市が管理している山林の間伐材を使用しています。次に、福祉との連携です。木を巻いてストローにする作業では、横浜市内の特例子会社へお勤めの障がい者の方々にご協力いただいています。最後に、パートナーシップの構築です。道志村の間伐材にはストロー以外にも新たな使い道があるのではないかと、市内のホテルとSDGsデザインセンターで検討を行っています。」
環境・社会・経済の3つの側面からSDGsの達成に貢献するヨコハマ・ウッドストロー・プロジェクト。麻生さんは、このほかにもSDGsデザインセンターの会員企業との取り組みとして、不用品の回収・アップサイクルの拠点や建設業者によるアスファルトの再生事業といったサーキュラーな取り組みについてもご紹介くださいました。
麻生さん「サーキュラーエコノミーの実現に必要な要素は、パートナーシップの構築であると考えています。多数の企業へのヒアリングを通してわかったことは、一見サーキュラーエコノミーとは関連のなさそうな領域・業種にも、様々なサーキュラーな要素が隠れているということです。最近では、市内のとある美容院から『染髪用のカラー材が入ったチューブの廃棄に困っているという』ご相談を受けました。そこで、SDGsデザインセンターの会員のなかからリサイクル事業者を紹介しマッチングしたところ、リサイクルの協働プロジェクトの話が持ち上がりました。一人や一社だけでできることには限りがありますので、ぜひSDGsデザインセンターに声をかけていただきたいと思います。」
麻生さんはトークの最後に、SDGsのゴール達成に向けては、社会、環境、経済、それぞれの面から総合的に取り組みを続けていく必要があると話しました。
麻生さん「自社だけでSDGsの17のゴール全てに取り組もうと模索している企業も多くあると思いますが、SDGsデザインセンターでは『自分たちだけでできないことはみんなでやろう。パートナーシップでつながろう。』そんなスタンスを大切に、包摂的な事業展開を大切にしています。今後も、業種の垣根を越えたパートナーシップの構築を前向きに進めて参ります。」
SDGsデザインセンターでは、SDGsやサステナビリティの視点を軸にした事業計画の立案支援も行っているそうです。自社だけでの取り組みに行き詰まっている方や、他とのつながりによって社会にとってより良い事業を展開したいという方は、ぜひSDGsデザインセンターを尋ねてみてはいかがでしょうか。
第2部パネルディスカッション:スタートアップから見たサーキュラーエコノミー市場の可能性と課題
第2部では、第1部の内容を踏まえて、講師の皆さんとパネルディスカッションを行いました。モデレーターは、横浜市政策局共創推進課の関口昌幸さんとCircular Yokohama編集部の加藤佑が務めています。
加藤「スタートアップ企業の課題の一つに、事業をどのようにサステナブルに構築していくか、があると思います。事業を持続可能なものとするには、雇用の確保や需要の確保、従業員の教育など様々な側面を担保する必要がありますが、日頃課題に感じていることはありますか」
青山さん「ゼロPCのビジネスモデルは販売が収益に直結しますので、収益面での安定性の確保には難しさを感じています。それから、中古より新品の方が良いという概念を持つ消費者が多いと感じており、人々の意識に対してどのようにアプローチできるのかについても日々研究を繰り返しています。特に、対面販売の場合はアップサイクルされたパソコンでも実物を見ていただきご納得いただくことができるのですが、オンライン販売ではそれができないため、まだまだ理解が進んでいないように感じています。それでも、国際情勢や環境に対して意識の高い方々を中心に少しずつ受け入れていただいています。」
表さん「haishopは『人々に社会課題について考えるきっかけを与える場でありたい』というビジョンを持っているのですが、haishopに立ち寄ってくださった方々がその後本当に行動を変えているのか、また行動を起こしているのか、というところまで追うことができずにいる点が課題だと感じています。また、昨今はコロナの影響もありオンラインショッピングの需要が高まっています。我々は一つひとつの商品が持つストーリーを伝えることを大切にしていますので、対面販売以外の方法でどのようにお客さまにストーリーを伝えていくことができるのか、日々模索しています。我々のお店を通して社会がどう変わっているのかを見てみたい、という想いです。」
加藤「SDGsデザインセンターでは人と人のつながり、すなわち『パートナーシップ』の構築に力を注いでいらっしゃいますが、パートナーシップを通じたサーキュラーエコノミーがうまくいくコツや成功のヒントには何があるのでしょうか?」
麻生さん「日頃から様々な領域の方と接するなかで感じることは、異業種を受け入れる素地がある企業や、他企業と連携することに前向きな社風が整っている企業は、つながりを活かしてすぐに軌道に乗ることができているということです。例えば、これまで関わりのなかった他業種との協働を始めようとする時、異文化を受け入れることにためらいを感じることもあると思うのですが、そこで互いに歩み寄る姿勢があれば上手く関係を構築できるのではないでしょうか。また、大企業とスタートアップ企業では意思決定の速度に大きな違いがあるということもお互いに理解し合わなくてはなりません。スタートアップの視点では、素早い意思決定や成長を急ぐ気持ちがあると思いますが、事業の成功に向けてスピード感を揃えるための我慢強さも求められるのだと思います。」
加藤「関口さんも、横浜市の職員でありながらリビングラボを横浜で立ち上げ形にするというスタートアップ型の取り組みをゼロから行ってきました。そのご経験から、どのようなことを感じていらっしゃいますか。」
関口さん「横浜市内のリビングラボには、スタートアップ企業とはまた違った視点を持った方が多く集まっています。例えば、『これまでのビジネスとは違う新しい形のビジネスをやっていこう』という歴史のある地元の中小企業の方々です。そのような方々と、ゼロから事業を起こしているスタートアップの方々がどのようにつながって、そして共に地域や社会の課題を解決できるか。それがサーキュラーエコノミー実現の重要な要素になると感じています。私は、リビングラボの立ち上げ以前から市民との協働による地域課題解決を政策的な視点から推進してきましたので、その経験も活かしてパートナーシップの構築に貢献したいと思っています。」
加藤「地域の循環を作り出すには、人と人とのつながりは欠かせません。つながりの輪から様々なイノベーションが生まれることも多くあります。しかしながら、つながりを増やしていくと人間関係が制約をなって身動きが取りづらくなってしまうかもしれないというリスクもあると思います。横浜は比較的オープンな空気が漂っていると感じますが、このパートーナーシップのバランスに関して、企業家として意識していることはありますか。」
青山さん「大切なのは『目的』だと感じています。人とつながることは目的ではなく、目的を達成する手段です。何のためにつながるのか、その理由を互いに共通認識として持つように心がけています。」
表さん「そうですね。私は横浜で約1年事業を展開してみて、異業種だけれど同じ志を持っている方々とつながることでイノベーションは起こしやすくなると考えるようになりました。」
麻生さん「私も、両者の意識のすり合わせが大切だと感じています。例えば大企業と住民とでは持っている論理や考え方が異なります。その意識の差を埋めていくことが地域循環の構築には欠かせませんし、その潤滑油でありたいというのがSDGsデザインセンターの思いです。大きな歯車が大企業、小さな歯車が地域住民だと捉えれば、様々な大きさの歯車があるから全体が上手く回るというように、そんな地域循環の仕組みができれば良いと思っています。」
関口さん「誰とでもつながれば良いということではなく、同じ志を持って行動できる人とつながっていこうとすること。つまり、つながる『目的』に目を向けることが大切だということですね。」
加藤「それでは最後に、今日のセッションを通じて考えたことを共有していただきたいと思います。」
青山さん「ZEROPCはパソコンを取り扱う事業ですので、どのような業種・立場の方とでもつながり合えると思っています。ぜひ、志を同じくする方々との共創を進めていきたいです。」
表さん「横浜の地域に根差したつながりを大切にしていきたいと感じています。私も、同じ志を持つ方々とつながり合うことで、自分一人では成し遂げられないことにも挑戦していくことができれば良いと思っています。」
麻生さん「パネルディスカッションを通して、サーキュラーエコノミーの実現には意識変革や行動変容が非常に重要であることを強く感じました。そして、我々が地域の中でその役割を担っていくために、SDGsデザインセンターができることを改めて見つめ直していきたいです。」
加藤「まっすぐに社会課題に向き合い、解決に向かって行動を続ける皆様と、我々Circular Yokohamaも連携を深めて参ります。」
編集後記
本記事でご紹介したイベントの完全版は、アーカイブ動画としてもご覧いただけます。ご興味のある方は、ぜひチケットをお求めの上ご視聴ください。
そして、次回のテーマは「サーキュラーエコノミーとデジタルトランスフォーメーション」です。
サーキュラーエコノミーの実現に欠かせないDX(デジタル・トランスフォーメーション)をテーマに、IoT・3Dプリンター・AI・ブロックチェーンといった最新のテクノロジーやビッグデータなどを活用してどのように都市においてサーキュラーエコノミーを実装していくのか、DX分野の専門家と共に学びます。
次回のイベントレポートもお楽しみに!
【第1回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.1「横浜とサーキュラーエコノミー」~海外先進事例とともに考える、循環する都市・横浜の未来~
【第2回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.2「食のサーキュラーエコノミー」~都市で食の地産地消・循環型農業をどう実現する?~
【第3回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.3「再エネとサーキュラーエコノミー ~エネルギーの地産地消から始まる循環型のまちづくり~」
【第4回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.4「サーキュラーエコノミーとまちづくり ~地域に循環をもたらすコミュニティと空間をどうデザインする?~ 」
【第5回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.5 「ウェルビーイングとサーキュラーエコノミー ~ヘルスケアの視点から考える、地域を幸せにする循環経済とは~」
【第6回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.6 「サーキュラーエコノミー時代の新しい働き方~循環を支えるインクルーシブな雇用とパラレルキャリア~」
【第7回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.7 「プラスチックのサーキュラーエコノミー~プラは悪者?循環型社会におけるプラスチックとの付き合い方~」
【第8回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.8 「ファッションとサーキュラエコノミー~横浜で循環型のファッションをどう実現する?~」
【第9回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.9 「サーキュラーエコノミーとスタートアップ~横浜発の循環型イノベーションをどう起こす?~」
【第10回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.10 「サーキュラーエコノミーとデジタル・トランスフォーメーション~循環を加速させるテクノロジーの未来~」
【第11回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.11 「ドーナツ経済学で考えるサーキュラーエコノミーplusの価値~アムステルダムのドーナツ都市戦略に学ぶ〜」
【第12回イベントレポート】Circular Economy Plus School Vol.12 「公民連携による横浜発のサーキュラーイノベーション ~オープンデータとリビングラボによる共創型の課題解決~」
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【関連記事】おみやげを通じて社会課題を解決。買い手、貰い手、そして作り手を幸せにする「haishop」
Circular Yokohama Editorial Team
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