SDGS横浜金澤リビングラボ

SDGs横浜金澤リビングラボ

横浜市金沢区を拠点として、地元事業者や市民、教師らが集まって活動している「SDGs横浜金澤リビングラボ」では、廃棄予定のアマモ(海中に根をはり育つ海草)を肥料として活用し、地元農園や小学校で唐辛子などの野菜を栽培、地域発の名産品「金澤八味」をつくる循環型プロジェクトを展開しています。「金澤八味」に含まれる唐辛子+8種類の素材(陳皮、しそ、しいたけ粉、昆布粉、山椒、生姜、黒ゴマ、あおさ)のうち、唐辛子を含む5種類は金沢区内で生産されたもので、地産地消モデルとなっています。

また、商品開発にあたっては地元・瀬ケ崎小学校とも連携しており、横浜市が推進するキャリア教育プログラム「はまっ子未来カンパニープロジェクト」の一環として小学生が野菜づくりから商品パッケージのデザイン、販売にいたるまで協力しています。

金沢区には横浜で唯一の海水浴場「海の公園」があり、2001年以降、海の公園では減少するアマモ場を再生する取り組みが行われ、全域にアマモ場が再生されました。アマモは水質浄化や海の生態系保全に重要な役割を担っていますが、7月の海水浴場開設前になると、遊泳区域の確保やアマモの整備保全を目的として間引き作業が行われています。

間引きしたアマモは横浜市が費用をかけて焼却処分をしていましたが、塩分を多く含むアマモは焼却炉を傷めるという問題もありました。この廃棄されるアマモを有効活用できないかと考えた結果生まれたのが、この循環型プロジェクトです。

ここがサーキュラー!

1. 廃棄予定のアマモを肥料として活用

廃棄予定のアマモを肥料として活用することで、地域の資源を活かした循環型の農業を実現しつつ、アマモの過度な繁殖によって生じる海水浴場の安全問題や臭い問題の解決、行政コストの削減に向けた可能性を提示しています。

2. 野菜の栽培、商品づくりに子供たちも関わる

アマモを肥料とした野菜の栽培や商品づくりに地元の小学生が関わることで、単なる循環型農業プロジェクトではなくキャリア教育プログラムとしても機能しています。商品づくりのプロセスを通じて大人、子供を問わず多様な人々が関わる仕組みをつくりだしています。

3. 海と農地を両方持つ金沢ならではの取り組み

この取り組みは、横浜市で唯一の海水浴場を持ち、内陸には農地もあるという金沢区ならではの強みを活かしたプロジェクトとなっている点が特徴です。持続可能なサーキュラーエコノミーの実現には地域特性との整合性が必要不可欠ですが、その意味で同取り組みは非常に優れた事例だと言えます。

プロジェクト概要

運営主体 SDGs横浜金澤リビングラボ
カテゴリ アップサイクル、循環型農業、サーキュラー教育
開始日 2018年8月
営業時間 月~土:9時~12時、日:休み(永島農園)
住所 神奈川県横浜市金沢区釜利谷東7-6-17(永島農園)
URL https://www.facebook.com/kanazawahakkei/
連絡先 Facebookページより問い合わせ可能

他のプロジェクト一覧を見る

横浜ブルーカーボン

「横浜ブルーカーボン」は横浜市が世界でも唯一本格的に取り組む、CO2をオフセットしながら環境と経済の循環を目指すユニークなプロジェクトです。

横浜国立大学・川村研究室

横浜国立大学院の川村出准教授、金井典子さんらの研究グループが、コーヒー粕からセルロースナノファイバーの抽出に成功。食品廃棄物を活用した環境配慮型素材の開発は、循環型社会の実現に向けた大きな可能性を秘めている。

環境絵日記

子どもたちが環境問題や環境保全について考え絵と文章を組み合わせて自由に表現する、小学生を対象とした夏休みのプロジェクト。環境教育に働きかけることで新たな循環型事業を生み出している。

フードバンク横浜

規格外食品や食品ロスを引き取り、福祉施設や生活困窮者等へ無料で提供している団体。食のフードバンクであると同時に心のフードバンクでもありたいという理念のもと、横浜の地域密着型支援団体として活動している。

横浜リユースびんプロジェクト

びんの地域循環と地産地消をテーマにした、地域密着型環境保全プロジェクト。横浜オリジナルのジュースとリユースびんをプロデュースし、環境問と地域活性化の両方にアプローチしている。

海月研究所

海月(くらげ)研究所は、未利用のクラゲをバイオマス原料として医療分野や化粧品などに有効活用することで、生物多様性と海洋環境保全、ライフサイエンスへの貢献を目指しているバイオソーシャルベンチャー。

横横プロジェクト

横浜市の脱炭素化イニシアチブ「Zero Carbon Yokohama」の一環として、青森県横浜町の再エネ電力を横浜市内の事業者に供給する地域間連携プロジェクト。みんな電力のブロックチェーン技術を活用して電力の産地証明を実現。

WEショップ

WE21ジャパンが運営する、寄付とボランティア参加をベースとしたチャリティショップ。寄付された衣類や食器類などを有料で販売し、収益は途上国などに支援する。市民のコミュニティスペースとしても機能している。

かながわアップサイクルコンソーシアム

石灰石を主成分とする新素材「LIMEX」の開発元、株式会社TBMと神奈川県との連携により発足した官民協働型の「かながわアップサイクルコンソーシアム」。アップサイクルを通じてサーキュラーエコノミーを推進している。

Circular Economy Plus Tシャツ

横浜市内の廃棄ペットボトルからサーキュラーTシャツの制作を目指すプロジェクト。ごみ拾いはgreenbird、Tシャツ素材は日本環境設計、デザインは横浜出身のデザイナー、印刷はゼロカーボンにより大川印刷が担当。

reBirth

海洋に廃棄されたプラスチックごみを美しい工芸品に生まれ変わらせる「reBirth」。異なる素材や色のプラスチックを混ぜて成形する特殊な製造工法が特徴。株式会社テクノラボの「Plas+tech project」から誕生。

ファブラボ関内

横浜・関内にある市民のための実験工房「ファブラボ関内」。3Dプリンターやレーザーカッターなどデジタル工作機器を常備しており、ワークショップなども随時開催。ものづくり体験により生産と消費を近づける拠点として機能。

似て非WORKS

アーティストの稲吉稔氏・渡辺梓氏によるアップサイクル・アート。日常の中で見過ごされがちな消費されない「価値」や「資源」を探し出し、「そこにしかない、そこだからこそ生まれる『気付き』」を軸に活動を展開している。

Yワイひろば

磯子区にある空き家を活用したコミュニティスペース兼シェアオフィス。1Fは地域住民向けコミュニティスペースに、2Fは地元企業のシェアオフィスに。オフグリッドの太陽光発電により災害時の避難拠点としても機能している。

SDGSストロー・ヨコハマ

横浜市の水源となる山梨県道志村の間伐材を原料とする「木製ストロー」を普及推進プロジェクト。ストロー製作には障がい者の方々が携わり、環境負荷削減だけではなくインクルーシブな地産地消型の事業モデルを実現している。