「buøy」は、海洋ゴミとして廃棄されたプラスチックを、美しい伝統工芸品に生まれ変わらせるというプロジェクトです。横浜市神奈川区に本拠を置くプロダクトデザイン会社、株式会社テクノラボの中ではじまった「Plas+tech project」という社内プロジェクトから生まれました。
buøyの背景にあるのは、海洋プラスチック汚染が社会問題となるなか、問題の本質はプラスチックという「素材そのもの」ではなく、それを安易に使用し、廃棄するという「人間の習慣」にあるという考え方です。大量生産されたプラスチックが捨てられてしまうのは、安価で捨てても替えが利いてしまう「商品」だから。それであれば、美しく、世界でたった一つだけのオリジナルな「工芸品」であれば、捨てることなく大切に使ってもらえるのではないか。その発想から生まれたのが、海洋に廃棄されたプラスチックごみから作った工芸品のお皿です。
buøyの美しいデザインは、「熱で溶け、冷やせば固まる」というプラスチックの特性を活かし、熱をかけると同時に一定の圧力でプレスをするという特殊な製法によって実現されました。これにより、異なる種類や色のプラスチック素材を混ぜたまま美しい成形板をつくることが可能となり、この製法は現在特許出願中となっています。
なお、buøyの素材となる海洋プラスチックごみはテクノラボの社員らが神奈川県の逗子海岸で収集したもので、プロジェクト資金はクラウドファンディングで調達されました。
※本商品は、Circular Yokohamaが運営するYOKOHAMA CIRCULAR DESIGN MUSEUMにて展示販売を行っています。