横浜町と横浜市を再エネでつなぐ連携協定「横横プロジェクト」

横浜市で活動する企業に対し、青森県横浜町の再エネ電力を供給する地域連携プロジェクト。横浜市は2018年に「横浜市地球温暖化対策実行計画」を策定し、そのなかで2050年までの脱炭素化を目指す「Zero Carbon Yokohama」を掲げています。2019年には、東北の12市町村との「再エネに関する連携協定」を締結し、エネルギーを通じた地域循環共栄圏の構築を目指しています。

そうした背景を受けて、2019年9月から青森県横浜町で生み出された再エネ電力を横浜市に供給するという「横横プロジェクト」が開始されました。横浜町は下北半島の首位部に位置し、夏は地域特有の東風、冬は陸奥湾を吹き抜ける西風が強い地域です。この地域特性を活かした風力発電により作られた電力は、固定価格買取制度(FIT)により東北電力に売電されており、その電力を小売事業者であるみんな電力株式会社が仲買することで、横浜市内の事業者に届けられています。

プロジェクト開始時点で横浜市内の9社が横浜町の再エネ電力を利用開始し、2020年4月現在でその数は15社まで増えています。横浜町の電力は、みなとみらいにある横浜のシンボルの一つ、「氷川丸」でも活用されています。

また、横浜町も「再生可能エネルギー推進協議会」をつくり、横浜町で事業を行う再エネ業者に加入してもらい、利益の一部を町に寄付してもらうことで、横横プロジェクトにより事業者だけではなく地域にお金が落ちる仕組みを構築しています。

ここがサーキュラー!

1. 都市と地方の相互補完による循環

大きな人口を抱え使用電力量が多いものの電力を作るための資源がない横浜市と、再エネ電力を生み出すだけの豊かな自然を持ちながらそれを消費する人・企業などの受け皿がない横浜町。横横プロジェクトは両者の強みを循環させること実現しており、環境省が提唱する「地域循環共生圏」の優れた実践モデルとなります。

2. ブロックチェーン技術により電気の生産者と消費者をつなぐ

「顔の見える電力™️」がコンセプトのみんな電力が保有するブロックチェーン技術を活用することで電力の「産地証明」を実現しており、横浜市で消費された再エネ電力の使用料金が確実に青森県横浜町に還元される仕組みを構築しています。

3. 関係人口の構築につながる

青森県横浜町で作られた電気を買っているということが分かると、少なからずその土地に自分が関係しているという意識が生まれます。横浜町で作られた電気の使用をきっかけに横浜町や青森県に興味を持つ人が増え、電力だけではなくモノや人の移動も生まれ、結果として関係人口が増加し、地方創生につながる循環が生まれることが期待されています。

プロジェクト概要

運営主体 関係自治体:神奈川県横浜市、青森県横浜町
供給者:みんな電力株式会社、日立サステナブルエナジー株式会社、よこはま風力発電株式会社
需要家:株式会社大川印刷、日本郵船株式会社、公益財団法人横浜 YMCAなど横浜市内の事業者
カテゴリ 再生可能エネルギー
開始日 2019年12月27日
営業時間 平日10:00-18:00、土日祝休み(みんな電力株式会社)
住所 東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F(みんな電力株式会社)
URL https://minden.co.jp/personal/news/2019/09/05/1176
連絡先 お問い合わせフォーム(みんな電力株式会社)

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ヤサイクル

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RiPiЯ

国内外のストック品(新品)をポイントリメイクする、サステナブルなレディースアパレルブランド。ブランド側の承諾を得てストック品を仕入れ、それらの製品にポイントリメイクを施すことで新たな付加価値を与えています。

Waveよこはま

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chain

chainは、ブロックチェーン技術を活用してサプライチェーンを可視化し、ものづくりのストーリーを伝えるサービス。専用のアプリを介すことで製造過程が明らかに。作り手と受け手との新たなつながりの創出に貢献しています。

ベイバイク

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StockBase

StockBaseは、企業で不要となった災害備蓄用品を地域の食支援団体や子ども食堂へ寄付する事業を行う企業。備蓄品の最適な届け先を見つけ循環させることで、食品ロス削減や地域社会への貢献を行なっています。

MAGO GALLERY YOKOHAMA

サステナブルアートの先駆者・長坂真護の専属ギャラリー。ガーナのスラム街に先進国が不法投棄した電子廃棄物を再利用して制作した作品等を販売し、先進国と開発途上国の間で循環が生まれるビジネスモデルを実現。

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アクアポニックス

水耕栽培と養殖を掛け合わせ、魚・微生物・植物の三者が生態系をつくる「循環型有機農業」のシステム。既存の農業・養殖業の生産・流通・資源循環のあり方を変え、資源の最小化、地産地消の推進、地域コミュニティの活性化に貢献しています。

Coco&K.

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ウェブいいかも市

サステナブル志向の地域店の美味しくて素敵な品々が月に1度楽しめる、地域の共同購入「ウェブいいかも市」。テイクアウトでは味わえないつながりを感じられる新しい地域店への応援のカタチです。

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エシカルパソコン「ZERO PC」は、ピープルポートによる中古パソコンのアップサイクルプロジェクト。環境負荷ゼロを目指しながら、難民雇用や子ども支援にも力を入れて取り組んでいます。

横浜ブルーカーボン

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横浜国立大学・川村研究室

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環境絵日記

環境絵日記は、子どもたちが環境問題や環境保全について考え絵と文章を組み合わせて自由に表現する、夏休みの応募型プロジェクト。環境教育に働きかけることで新たな循環型事業を生み出しています。

NPO法人 フードバンク横浜

規格外食品や食品ロスを引き取り、福祉施設や生活困窮者等へ無料で提供している団体。食のフードバンクであると同時に心のフードバンクでもありたいという理念のもと、横浜の地域密着型支援団体として活動しています。

横浜リユースびんプロジェクト

びんの地域循環と地産地消をテーマにした、横浜の地域密着型環境保全プロジェクト。プロジェクトオリジナルのリユースびんと飲料をプロデュースし、環境問題にも地域活性化にもアプローチしています。

WEショップ

WE21ジャパンが運営する、寄付とボランティア参加をベースとしたチャリティショップ。寄付された衣類や食器類などを有料で販売し、収益は途上国支援へつなげます。市民のコミュニティスペースとしても機能中。

かながわアップサイクルコンソーシアム

石灰石を主成分とする新素材「LIMEX」の開発元、株式会社TBMと神奈川県との連携により発足した官民協働型の「かながわアップサイクルコンソーシアム」。アップサイクルを通じてサーキュラーエコノミーを推進しています。

Circular Economy Plus Tシャツ

横浜市内の廃棄ペットボトルからサーキュラーTシャツの制作を目指すプロジェクト。ごみ拾いはgreenbird、Tシャツ素材は日本環境設計、デザインは横浜出身のデザイナー、印刷はゼロカーボンにより大川印刷が担当しています。

buøy

海洋に廃棄されたプラスチックごみを美しい工芸品に生まれ変わらせる「buøy」。異なる素材や色のプラスチックを混ぜて成形する特殊な製造工法が特徴です。株式会社テクノラボの「Plas+tech project」から誕生しました。

ファブラボ関内

横浜・関内にある市民のための実験工房「ファブラボ関内」。3Dプリンターやレーザーカッターなどデジタル工作機器を常備し、ワークショップなども随時開催。ものづくりを民主化するコミュニティ拠点としても活用されています。

似て非WORKS

アーティストの稲吉稔氏・渡辺梓氏によるアップサイクル・アート。日常の中で見過ごされがちな消費されない「価値」や「資源」を探し出し、「そこにしかない、そこだからこそ生まれる『気付き』」を軸に活動を展開しています。

Yワイひろば

磯子区にある空き家を活用したコミュニティスペース兼シェアオフィス。1Fは地域住民向けコミュニティスペースに、2Fは地元企業のシェアオフィスに。オフグリッドの太陽光発電により災害時の避難拠点としても機能しています。

金澤八味

廃棄予定のアマモを肥料として活用し、地元農園で唐辛子などの野菜を栽培、地域発の名産品を開発。環境教育の一環として小学校とも連携。海を綺麗にし、子供を育て、経済を活性化させる循環型農業プロジェクトです。

ヨコハマ・ウッドストロー・プロジェクト

ヨコハマSDGsデザインセンターによる「木製ストロー」の普及プロジェクト。横浜市の水源となる山梨県道志村の間伐材を原料とするストローの製作には障がい者の方々が携わり、環境負荷削減だけではなく包摂的な事業モデルを実現しています。