横浜市磯子区にある「Yワイひろば」は、もともと空き家だった住宅をリノベーションしてつくられた、コミュニティスペース兼シェアオフィスです。1Fは地域住民が集まって会議などができるコミュニティスペースに、2Fは地域の事業者が入居可能なシェアオフィスとなっています。コミュニティスペースでは、地域の事業者や市民などが集まり、地域課題の解決に取り組むリビングラボの活動拠点としても活用されています。この地域に根付いた空き家マネジメントの取り組みは、運営会社の株式会社太陽住建によって「ルートハウスプロジェクト」と名付けられています。
Yワイひろばの優れている点は、台風や地震などの自然災害時には、地域の防災拠点としても機能するという点です。空き家にはオフグリッドの蓄電池つき太陽光発電システムが搭載予定となっており、かりに地震が発生しても電気を供給可能なスペースが確保されています。また、将来的には一室に防災シェルターも設置予定です。
使われていなかった空き家を改修し、地域のコミュニティスペースと災害時の防災拠点という二つの機能を持たせることで分散型の地域インフラを創り上げています。横浜市の空き家数は2018年で約178,000、空き家率は約10%となっており、その数は毎年増加し続けています。Yワイひろばの取り組みは、空き家を活用した地域活性モデルとしても注目されています。